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【テレビ業界ES書き方ガイド】読まれるESのポイントを徹底解説!

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テレビ業界ES書き方ガイド


「テレビが好きだから」「芸能人と仕事が出来るから」「年収が高いから」などの理由で就活生から圧倒的な人気を誇るテレビ業界。

多くの方が一度は憧れを持つであろう華やかな業界です。


倍率が高い上に、テレビ業界の採用実績を見ていても東大・京大・早慶上智など有名大学が軒を連ねます。

しかし、最近では仕事の過酷さ、入社後のギャップによりせっかく採用しても辞めてしまう人が多いという現状もあります。


このことからテレビ業界の採用担当者からは
「学歴よりも、やる気と精神力があり、自ら新しい企画に挑戦する様なガッツのある人材が欲しい」という声が高まっています。

つまり、学歴よりも一人一人をじっくり精査する流れになっています。


したがって、自分の強みをしっかりアピールしつつ、新しいアイデアや発想、柔軟性が伝わるような精度の高いESを目指しましょう。


テレビ業界全体の市場規模や採用動向、面接対策などについては下記をチェックしてください。

テレビ業界のES設問例

テレビ業界で頻出されるES設問例

1あなたの強みを教えて下さい。(共通)

2NHKでやってみたい仕事を具体的に教えて下さい。(2019年 NHK)

3学生時代あなたが成し遂げたことは何ですか?また、その結果何を得ましたか?(2022年 TBS)

4趣味・特技・性格のいづれかについて、キャッチコピーをつけて教えて下さい。(2022年 福岡放送)

5あなたにとってテレビとは何ですか?具体的にご入力ください。(2018年 テレビ東京)

設問例1:あなたの強み

あなたの強みを教えて下さい。(共通)

こちらの質問はテレビ業界だけでなく、様々な業界で出される定番の質問です。

そもそも「長所」と「強み」の違いをきちんと理解できているでしょうか?


一般的に「長所」とは主観的なものになります。

例えば、昔から我慢強く一度決めたことは必ず最後までやり遂げる、怖いもの知らずな性格でどんな事にも果敢に挑戦できる、などです。

つまり自分自身で「○○ができる」「○○が得意」というのは長所にすぎません。


一方で「強み」というのは客観的なものです。

先程お話しした「忍耐力」や「怖いもの知らず」といった長所を集団の中で発揮して初めて「強み」となります。

強みは決して自分一人で完結できるものではありません。


上記のことを意識して「自分の長所が集団の中で活きた経験はないか」と考えてESを書きましょう。


この質問では以下のことが見られています。

  • 自分自身の強みを客観的に把握できているか
  • 物事を理論立てて説明できる人物か
  • 自身の強みと自社がマッチするか

回答例

私の強みは「周りを巻き込んで大きな目標を達成できる」という点です。この強みが最も活きた経験は大学生で取り組んだ学園祭実行委員の合宿においてです。私の所属する実行委員は全体で90人が所属する団体です。私は中でも企画局として実行委員のモチベーションを高める様々な企画を行いました。

その当時、とあるトラブルがきっかけで先輩と後輩の仲違いが課題となっていました。そこで私は「全員で合宿を通して親睦を深めれば、この課題は解決できる」と考え、夏合宿を企画しました。

夏合宿は例年全員参加ではありませんでしたが、合宿に参加したいと思って貰える様に、「夏合宿のプロモーションビデオを作成」したり、「先輩vs後輩ドッヂボール対決」「チーム対抗クイズ大会」といった先輩後輩の垣根を超えた取り組みを周りと協力しながら企画し行いました。その結果、全員参加を達成し、仲違いも解消する事ができました。

この経験から得た「周りを巻き込んで大きな目標を達成するためには、課題を細かく分解して考える」という力を貴社でも活かします。

 

☝️ワンポイント

設問例でも述べた通り「長所」を話すのではなく「強み」を話す様に意識しましょう。

あなたがどういった環境で強みを活かしたのか、再現性はあるのかといったポイントを採用担当者は見ています。

設問例2:やってみたい仕事

NHKでやってみたい仕事を具体的に教えて下さい(2019年 NHK)

こちらの質問も様々な会社で出されます。理由としては、「しっかり業界研究と企業研究ができているか」を採用担当者は知りたいためです。

一口にNHKといってもAD、プロデューサー、技術スタッフなど仕事は多岐に渡ります。そういった多種多様な職種がある中で「NHKに入りたいです!」とだけ言われても説得力がありませんよね。


また、入社後のギャップをなくす為に希望する職種の人と面談を設けて貰える場合もあります。

以上のことから、「NHKに入社して自分は何をしたいのか」「どういったキャリアを描きたいのか」を改めてよく考えてみましょう。


この質問では以下のことが見られています。

  • 企業研究ができているか
  • 弊社の志望度は高いか
  • キャリアプランを描けているか

この質問を回答するにあたって、事前にOB・OG訪問をできていれば尚良いです。

文章の最後に「OB訪問をさせて頂いた○○さんが仰っていた様に〜」と付け加えるだけで説得力が格段に増します。OBOG訪問も積極的に活用しましょう。

回答例

私は「プロデューサー」として、「ありのままの世界の現状を一人でも多くの人に知ってもらう」という夢を実現したいと考えています。

この思いに至ったのは大学三年生に経験した「カンボジア留学」がきっかけです。留学する以前は「カンボジアは有名な観光地も多いため、そこまで貧困が進んでいないだろう」と考えていました。しかし郊外に住む人にインタビューをしてみると、「一日数百円で暮らしている」「物乞いで生計を立てている」という生の声を多数聞きました。

そこで私は「本部で全体の指揮や編集をするのではなく、常に現地の声を拾いながら生の声を日本に届けたい」と考える様になりました。貴社であれば世界中に支店があるため、私の思いを実現できると考えました。そして私の「好奇心旺盛で行動力がある」という強みを活かし、ADからプロデューサーというキャリアを歩みたいと考えています。

 

☝️ワンポイント

どういった経緯でその思いに至ったのかを書く様にしましょう。

「プロデューサーになりたい」「ディレクターになりたい」と書くのは簡単です。

しかしそれだけでは説得力に欠けます。自分自身の経験を照らし合わせて、思いに至った経緯を書きましょう。

設問例3:学生時代成し遂げたこと

学生時代あなたが成し遂げたことは何ですか?また、その結果何を得ましたか?(2022年 TBS)

この類の設問でよく聞かれる声として「輝かしい実績がないとES突破できないのか」「採用担当者の目を引く様な実績などがない」ということです。

もちろん全国大会優勝や長期の留学経験など、輝かしい実績はある方が良いでしょう。

ただ採用担当者は結果だけを見ている訳ではありません。


どんな内容であれ「どういった思いで取り組み、どんな試行錯誤をしたのか」といったプロセスを特に重視しています。

それがアルバイトやゼミ活動であろうが、関係ありません。


言い換えるとプロセスさえきちんと説明できれば、どんなエピソードでも突破できるという事です。そうした点を意識してESを書きましょう。


この質問では以下のことが見られています。

  • 目的意識を持って物事を取り組める人物か
  • 自身の経験を理論立てて説明できる人物か

回答例

私が学生時代に成し遂げたことは「自主学習のみで中国語を身につけたこと」です。私が中国語に興味を持ったのは中国への一人旅がきっかけです。私は当初、中国は怖いという勝手な印象を持っていました。

しかし一人旅を通して、様々な最新技術を積極的に活用している点や他の人に気を遣わない国民性などに強く惹かれました。そして「将来は中国の文化を日本に広める仕事に就きたい」と考えるようになりました。

そのためには中国語を習熟する必要があると考え、下記に取り組みました。

・一日二時間単語の発音練習
・中国人が多く来る地域でのアルバイト
・友達づてに中国人の方を紹介してもらい、友達を作る

その結果、難関と言われる中国語検定二級に合格することが出来ました。この経験で活きた「何事も諦めずにコツコツ努力できる」という強みと、身につけた中国語を活かして貴社で活躍したいと考えております。

 

☝️ワンポイント

どういった設問でも自分をPRする姿勢は忘れない様にしましょう。ただ成果を述べるだけでは自慢話になってしまいます。

どのように活かせるのかまで書けると尚良いでしょう。

設問例4:あなたのキャッチコピー

趣味・特技・性格のいづれかについて、キャッチコピーをつけて教えて下さい。(2022年 福岡放送)

設問例1で記述している自己PRと同じ様に見えますが、こちらでは「自分の強みを短いフレーズにまとめること」が求められています。

こうした質問を採用担当者がする意図としては「番組名や企画名を考える際に斬新なアイデアを出すことが出来るかを見たい」ということが挙げられます。


もちろん生まれながらに抜群のネーミングセンスがある人もいれば、短い言葉でまとめることが苦手な人もいるでしょう。

こうしたセンスは一朝一夕で身につくものではありません。だからといって嘘をついたり、誇張しすぎることはやめておきましょう。


それよりも「キャッチコピーを裏付ける自身の経験や価値観はあるのか」「どういった経緯でこのキャッチコピーを思い付いたのか」をしっかりと考えておく様にしましょう。


この質問では以下のことが見られています。

  • ネーミングセンスがある人物か
  • 端的に自身の考えを説明できる人物か

回答例

私のキャッチコピーは「好奇心旺盛な行動力おばけ」です。このキャッチコピーの根拠となる経験は二つあります。

一つ目は、リゾートバイトの経験です。私は幼い頃からスキーが趣味でした。大学二年生時にとあるHPで「二ヶ月間ホテルに住み込みで働きつつ、空いた時間でスキーが出来る」というリゾートバイトを見つけました。「一人暮らしもした事がない自分がいきなり二ヶ月間も生活できるのか」という不安もありましたが、自身の好奇心を糧に挑戦し、環境に適応しました。

二つ目は、三ヶ月間のアジア一人旅の経験です。私は以前から「授業で学んだ国々を自分の目で見てみたい」という思いがありました。しかし英語が全く話せないことに不安もありました。不安を理由に挑戦しないよりも、「挑戦することで学ぶことがあるのではないか。」と、前向きに考え行動力を発揮しました。

上記二つの経験から、私は「好奇心旺盛な行動力おばけ」と自身を名付けました。

 

☝️ワンポイント

先程も述べた通り、誇張しすぎたキャッチコピーは好ましくありません。仮にESが突破出来たとしても、面接中にボロが出てしまうためです。

自分の強みが最大限にアピールできる内容に結びつけられるキャッチフレーズを付けましょう。

設問例5:あなたにとってテレビとは?

あなたにとってテレビとは何ですか?具体的にご入力ください。(2018年 テレビ東京)

今までの質問とは異なり、テレビ業界ならではの設問例と言えます。こうした「自分自身の考えを述べる」設問には特に正解などはありません。

しかし大事なポイント、注意すべきポイントはあるので、注意しましょう。


まず大事なポイントとしては、下記が挙げられます。

  • 自分自身の言葉で述べているか
  • 自身の経験を紐付けて述べているか

こうした質問で特に重要なのは「自身の経験から来る素直な言葉であるかどうか」です。

あなた自身がこれまでどの様にテレビと向き合ってきたのか、あなたの人生においてテレビはどの様な役割を果たしてきたのか、率直な思いを採用担当者は求めています。


一方で注意すべきポイントとして「ただの綺麗事になっていないか」ということが挙げられます。

テレビ業界を志望するということは、何かしら「テレビ」というものに深い思い入れがあると思います。


綺麗事を言おうとしすぎるのではなく、率直な思いを経験談を交えて書く様にしましょう。

回答例

私にとってテレビとは「自分の人生を明るく照らすもの」です。この様に考えるのは高校生の時の経験がきっかけです。私は高校一年生の時、内気な性格で友達が出来ない事が原因で家に引きこもりがちでした。大半の時間を自室で過ごし、辛い日々を経験しました。

そんな時私を救ってくれたのがテレビでした。当時流行っていた○○という番組を毎日食い入る様に視聴しました。それまで「笑う」という感情をどこかで押し殺していた私は、その番組がきっかけで笑う様になり、少しずつ気持ちが晴れていきました。

そしてある日「自分もこうした番組を作る仕事に携わりたい」と考え、そのために学校へもう一度通うことを決断しました。初めは恐怖心もありましたが、自分自身の「面白い番組を作る」という思いを糧に一歩ずつ進み続けました。

そうした努力の結果、今では大切な友達もでき日々明るく暮らしています。テレビがなければ今でも私の人生は暗いままでした。以上の経験から、私にとってテレビとは「人生を明るく照らすもの」と言えます。

 

☝️ワンポイント

理論立てて説明するには、「結論→根拠となる経験→再度結論」という形が最も理想的です。

内容が伝わるよう簡潔にまとめましょう。

自己PRの書き方

自己PRの書き方

自己PRの本質

自己PRとは、企業に対して「自分を売り込む場」といえます。

自分の強みや長所をどのように企業で活かせるか、どのように企業へ貢献できるかをアピールし、企業に必要な人材と思ってもらえるように自分を売り込む事が自己PRでは求められます。


自己PRで評価されるには、自分の人柄や能力を具体的に伝えて企業が求める人物像に合わせてアピールすることが重要になります。


企業が自己PRを聞く意図は3
あります。


1応募者が活躍してくれるか見極める

応募者を採用することによって企業にプラスの利益をもたらす人材なのかを強みや長所を聞いて見極めています。

そのためただ単に自分の強みや長所をアピールするのではなく、企業が求めている強みや長所を意識してアピールすることが大切になります。


2企業に合った人材か見極める

企業の社風や考えに合った人材かを見極めることによって活躍してくれるか判断材料としています。例えば応募者の強みが既存社員と類似していたら企業とマッチする可能性が高く活躍が期待できます。

反対にいくら優秀な人材でも企業との相性が合わない場合は早期退職の恐れがあるため前向きに採用を検討しません。


3自分を客観視できているか

自己分析は就職活動において最も重視して行うものなので、自己分析が出来ていないと就職活動への姿勢が悪いものと評価されてしまい、企業への志望度も低いものだと判断されてしまいます。

自己PRは自分を売り込む場なので、自分自身について正しく理解する必要があります。そのためには自分を客観的にも理解することが大切となります。

自己PRを書くためのポイント

求める人材に即した「強み」を決定する

企業へ自身の強みを伝える場合、企業のビジネスモデルを理解した上でどのような強みを求めているかを考え、自分の経験などに結び付けて伝えるようにします。


自己PRは大きく分けて3つに分類することができます。

  • 個人として努力し、成果を上げることができる
  • 関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる
  • 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲と協力しながら実現できる


アピールしたい「強み」を論理的に述べる

上記でまとめた自身の強みをより企業に対してわかりやすく伝えるために、下記の流れにまとめるとスムーズです。

(1)強み:あなたの強みは?

(2)強みの原点:強みが形成されたきっかけは?

(3)強みを表す具体的エピソードは?

(4)強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?

(5)強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?

引用:unistyle

※自己PRを書く際のポイント

・注意点 ・アピールする強みに再現性を持たせること
・学生時代に頑張ったことと混同しないこと
・書き出しと締めの部分を意識すること

テレビ業界はどんな人材を求めているのか

テレビ業界の求める人材


テレビ業界全体で求める人材の特徴として下記が挙げられます。

  • タフな精神力
  • 自ら考えて行動する主体性
  • コミュニケーション能力

タフな精神力

テレビ業界はイメージの通りとてもハードな職場です。特にADやプロデューサーは不眠不休で番組制作にあたります。

そういった事情もあり採用担当者は「すぐに辞めないか」「キツくても耐えることが出来る人物か」を注視しています。


精神力だけではなく、体力も必要になるので、そこもふまえてアピールできると良いでしょう。

自ら考えて行動する主体性

テレビ業界は他の営業職や技術書とは異なり日々、視聴率を稼ぐ番組を作成しなければなりません。

その様な番組を作成するためには、テレビマン一人一人が「こういった企画は面白いのでは?」「最近流行りの○○を番組で取り上げてみるのはどうか?」常にアンテナを張り巡らせなければなりません。


そういった理由もあり、採用担当者は自ら考えて行動できる人物かを注視しています。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力はどの業界でも必然ですが、テレビ業界では特に重要視されます。番組制作は1人で行うことはできません。必ず多くの人と関わる必要があるからです。


例えばADであっても、番組出演者、制作・技術スタッフ、スポンサー、一般人など関係者を数えるとキリがありません。

初対面の人と仕事をすることも多いため、そういった様々な方とスムーズにコミュニケーションが取れる人物かが非常に重視されます。

 

もちろんその他にも見られているポイントは多数存在しますが、テレビ業界が特に求める人材は上記3点です。

ただ闇雲にESを書くのではなく、「どういった人材が求められているのか」「そのためには自分の何を強くアピールすべきか」をしっかりと意識してESに臨みましょう。

 

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監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。