【住宅設備業界ES書き方ガイド】読まれるESのポイントを徹底解説!
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トイレやキッチンなどの快適な生活インフラを整えるのに欠かせない住宅設備業界。
近年はAIを活用した住宅設備のハイテク化が進んでおり、リフォーム需要の増加なども追い風となり、堅調を維持しています。
住宅設備業界を志望する学生は、業界のトレンドや志望企業の強みをしっかりと理解した上でES対策を行うことが大切です。
今回は、住宅設備業界の企業で実際に出題されたESの設問をもとに回答例とポイントをなどを紹介していきます。
住宅設備業界の面接対策や採用動向についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
- 【住宅設備業界研究|2022年度最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!
住宅設備業界を志望している学生必見!住宅設備業界の市場規模や課題、インターン情報、大手企業の採用傾向が一目でわかります。業界研究のポイントもわかりやすく解説。これさえ押さえておけばエントリーシートも面接対策もバッチリ!
住宅設備業界のES設問例
1あなた自身が“これだけは人に負けない”と思う点は何ですか。体験談などを交え、分かりやすく記入してください。200字以内(2021年 LIXIL)
2TOTOグループ統合報告書2020のうち、 「TOTOグループ経営に関する理念体系」(p.1-2) 「TOTOグループの価値創造の歴史」(p.13-14)「TOTOグループの価値創造モデル」(p.15-16)のいずれか1つを読み、興味・関心を持った点とその理由をご記入下さい。100~200字(2021年 TOTO)
3将来リンナイでどのような仕事がしてみたいですか。200文字程度(2020年 リンナイ)
4これまでの人生で1番つらかったこと、挫折した経験とそれをどう克服してきたか?(2020年 ニチアス)
5あなたは就職活動でどのようなことを大切にしていますか? 300字以上380字以内(2021年 積水化学工業)
設問例1:自己PR
この質問は「入社後にどんな活躍ができるか」を判断するために聞かれています。
そのため、自身の強みをその企業の業務にどのように生かせるかが見られるのです。
また、課題や目標に対してその学生が、これだけは負けないと思うような取り組みをどのように取り組んできたのかを企業側は知りたがっています。
企業が求める人物像や活躍している社員を知り、自分とマッチする強みがあれば、それを伝えるようにしましょう。
回答例1
私の強みは、「やると決めたことに対する継続力の高さ」です。
私は幼少期からクラシックバレエを10年間続けてきました。県のコンクールで上位3位に入賞することを目指し、毎日の練習を地道に続けた結果、県大会で準優勝できた経験から、目標に向かって継続して努力し続ける大切さを学びました。
この成功体験は受験勉強やゼミの研究活動に活きており、他の人に負けない自分の強みだと自信を持っています。(193文字)
回答例2
アルバイト先のコンビニで廃棄量の30%削減に貢献した「目標達成力」です。
私の店舗では近隣店舗よりも廃棄食品が多いという課題がありました。そこで、廃棄が出やすい商品をデータ化し分析する事、グループチャットを活用し情報共有を全体で行うことで意識の改革を行い、店舗運営の改善に注力しました。
結果、廃棄30%減を達成しました。この経験から、客観的な視点で分析し、課題解決する力を培うことができました。(200文字)
強みをアピールする際は結論ファーストで伝えることを意識しましょう。
結論から先にはなすことで、最終的になにを伝えたいのかが明確に伝わるからです。
また、強みは一つに絞って伝えることで相手に強く印象づけることができます。
設問例2:企業理解
TOTOグループ統合報告書2020 のうち、 「TOTOグループ経営に関する理念体系」(p.1-2) 「TOTOグループの価値創造の歴史」(p.13-14)「TOTOグループの価値創造モデル」(p.15-16)のいずれか1つを読み、興味・関心を持った点とその理由をご記入下さい。100~200字(2021年 TOTO)
この設問は、TOTOについての企業理解の深さと、どんな経験からあなたという人間が形成されてきたかを知るために出題されています。
しっかりと企業研究をし、TOTOの企業理念を理解した上で回答していきましょう。
回答例
私は「TOTOグループの価値創造モデル」を読み、215億円を研究開発費として投じている事に興味を持ちました。売上の約3.6%を研究開発費に回すことで、新技術を次々生み出していると考えたからです。
新技術へ挑戦できる環境を整え、顧客に新たな価値を提供するという思いを、研究開発費への投資から感じました。私も貴社の製品開発に携わり、世界中の人々に新たな価値を提供していく活動へ積極的に挑戦したいです。(199文字)
TOTOのように企業の経営理念にはたくさんの項目が挙げられているケースが多いです。
その場合、全てを網羅した回答をしようとすると、一番伝えたい内容が薄まってしまう可能性があります。
あなたが何よりも伝えたいと思う内容にフォーカスした回答を心がけましょう。
設問例3:入社後の希望
この質問の意図は「どんな出来事に興味・関心を持っているのか?」を知ることで、採用担当者は学生の価値観をみています。
その問題に対する学生の意見や考え方、つまり思考力を見極めることができます。
ただ単にその疑問に感じた問題をとり挙げるのではなく、「それに対してどんなことを感じ、どんな意見を持ったのか」を具体的に書くようにしましょう。
回答例
現在はIoTの進化や共働き世帯の増加などといった社会環境の変化に伴って、お客様のニーズも多様化・高度化してきていると考えます。私はその社会環境・個人の環境の変化、一人一人のニーズに対応した、求められる空間の提供を、変革への意識の強い貴社でなら挑戦できると思いました。
入社後は営業活動を通じて顧客の潜在的ニーズを引き出し、よりニーズにあった商品を提供することで、便利な暮らしを届ける仕事がしたいと考えています。(204文字)
自分自身の考えや意見をストレートに伝えましょう。
「なぜ問題意識を持ったのか」「そのきっかけは何か」は面接でも必ず問われるポイントです。
しっかりと事前に考えてESで答えていきましょう。
設問例4:挫折を乗り越えた経験
この質問で言う経験とは、問題を解決したり現状を良くしたりするために自ら課題や目標を設定し、それに向かって行動してきたことを指します。
つまり「これをやってください」と他人から与えられたことをやるのではなく、現状を分析して最善策を考え、行動に移す実行力を持った「主体性があるか」を見られています。
他人から行動することを求められなくても、自分の意思でどのような行動をしたかがポイントになります。
回答例
ゼミの研究活動で行っていた「新規化合物の合成」の際に挫折を感じました。自ら設計した分子の合成に取り組み、生成物を解析した際に、意図しなかった副産物が全体の約4割混在しているという結果が出ました。
そこで私は解析データに成功の糸口が隠れているのではないかと考え、そのデータをあらゆる角度から見返すことで、副産物が生成された原因を考えました。さらには、文献調査をすることで、副産物が生成した原因を推測しました。
次に、文献を数多く読むことに加え、教授や先輩方との意見交換を繰り返すことで、新たな視点を見いだしました。実験結果をくり返し細かく追跡することにより、約90%まで目的物である新規化合物の合成に成功しました。
採用担当者はその人のより素に近い人間性や思考過程を知りたいと考えています。
どのように考えてその行動をとったのかをエピソードに交えて書いてみることで、より説得力を持たせることが出来るでしょう。
設問例5:就職活動の軸
企業側がこの質問をする目的は、「就職活動の軸を見る」が挙げられます。
企業側は就職活動の軸がない学生だった場合、採用されればどの企業でも良いのかと判断します。
そのような軸のない学生は企業に求められることは少ないです。
対して、しっかりと就職活動の軸を持つ学生は「きちんと自分の意見を持っており、活躍してくれそう」と高評価をうけます。
そのため、自分なりの就職活動の軸を持っておくことは非常に大切なことです。
回答例
「人々の住環境を豊かにする」という想いが実現できるかを大切にしています。私は東日本大震災の津波で自宅が浸水被害に遭い、住宅を失う経験をしました。その経験から、そこに住む人々に恒久的な安心を届け、安全な暮らしを提供していきたいと考えるようになりました。
大学で活動していたボランティアサークルでは、地域住民の声を汲み取ったイベントの実行やコミュニティ形成が人々の生活をより豊かなものにすることを学びました。そのため、将来はその土地の住民主体で地域を活性化させる仕組みを構築するとともに、IoTを活用してデータ提供を行うことで、コミュニティの形成から運営まで一貫して行えるようなサービスを提供していきたいと考えています。
貴社では、まちづくりという側面から住む人に包括的な住環境の支援を行っています。私もその一員として快適な生活を提供することを実現していきたいです。(379文字)
まずは自己分析をし、自身がどういった要素を重要視するか把握することが重要です。
その上で、学生時代のエピソードを用いて、その自己分析が的確なものであることを伝えていきましょう
自己PRの書き方
自己PRの本質
自己PRとは「自分の強みや長所を企業に伝える場」になります。
ただ単純に自分の強みや長所を伝えるのではなく、企業の求める素質を理解して自身の強みをどのように活かせるかを伝えることが重要となります。
評価の高い自己PRにするには、まず自分の強みや長所をきちんと理解することが大切になります。
また、自己PRを書く上で、企業がなぜ自己PRを聞くのか知っておくことが必要です。
企業が自己PRを聞く意図は2点あります。
1人柄を知る
企業は自己PRの内容から、企業に応募者の人柄を把握して企業と合った人材かどうか判断しています。
企業の社風にマッチした人材であれば活躍イメージが湧きやすく入社後の成長も期待できます。
逆に企業とのマッチ度が低い場合は早期退職の可能性があるため積極的な採用はされません。
2自己分析ができているか知る
自己PRは自分の強みや長所を伝える場なので、自分自身について理解していることが重要となります。
自己分析がしっかりしていればきちんと自分の強みを伝えることが出来ます。
しかし、自己分析ができていない場合は就職活動への真剣度は欠けると思われ、企業への志望度も低いものだと判断されます。
自己PRを書くためのポイント
求める人材に即した「強み」を決定する
企業へ自身の強みを伝える場合、企業のビジネスモデルを理解した上でどのような強みを求めているかを考え、自分の経験などに結び付けて伝えるようにします。
自己PRは大きく分けて3つに分類することができます。
- 個人として努力し、成果を上げることができる
- 関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる
- 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲と協力しながら実現できる
アピールしたい「強み」を論理的に述べる
上記でまとめた自身の強みをより企業に対してわかりやすく伝えるために、下記の流れにまとめるとスムーズです。
(1)強み:あなたの強みは?
↓
(2)強みの原点:強みが形成されたきっかけは?
↓
(3)強みを表す具体的エピソードは?
↓
(4)強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?
↓
(5)強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?
引用:unistyle
※自己PRを書く際のポイント
・注意点 ・アピールする強みに再現性を持たせること
・学生時代に頑張ったことと混同しないこと
・書き出しと締めの部分を意識すること
住宅設備業界はどんな人材を求めているのか
住宅設備業界全般的に求める人材の特徴として下記が挙げられます。
- 相手の立場に立って物事を判断できる人
- 粘り強くチャレンジし続けられる人
- 主体性を持ち自分の意見をはっきり言える人
相手の立場に立って物事を判断できる人
各種住宅設備は人々の生活をより便利で豊かにするためのものです。
そのため、住宅設備メーカーの社員は自社の住宅設備を使って暮らす人々と同じ目線に立って、物事を考えてい提案をしていく力が求められます。
そのような視点に立って初めて、人々に満足してもらえるような商品やサービスを生み出すことができ、自信をもって住宅設備の提案をすることができるようになります。
粘り強くチャレンジし続けられる人
商品やサービスをお客様に一生懸命に提案しても、思うように商談がまとまらないことは珍しくありません。
そのたびに深く落ち込み、商談や提案に苦手意識を抱いてしまうような人は、住宅設備メーカー社員としてやっていくのは厳しいかもしれません。
お客様への提案活動を一日に何件も行っていく住宅設備メーカーでは、粘り強く前向きに努力できる人材を求めています。
主体性を持ち自分の意見をはっきり言える人
競合他社に勝つための魅力ある商品を生み出していくには、臆することなく自身の意見やアイデアを社内でどんどん発信していける主体性のある人材が重宝されます。
また、自分の意見や考えを通すためにはプレゼンテーション能力や、周囲の心を掴むようなコミュニケーション力が必要です。
これらの能力は一朝一夕で身につくものではありませんが、最初は荒削りでも積極的に挑戦していける人材は貴重です。
また、主張するだけでなく上司や仲間の意見にもしっかりと耳を傾け、取り入れていける柔軟性も併せもつことが大切です。
上記でご紹介した求められる人材は、あくまでも業界全体での話となります。
企業や職種によってはそれぞれ求めている人物像があるため、その企業だからこそ志望する理由、他の企業ではダメな理由を加えて採用担当者へアピールすることが大切です。