【電子部品業界|2023年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!
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「電子部品業界」と聞いて、皆さんはどんな仕事をイメージしますか?
現代では様々な電化製品がありますが、それらは「電子回路」によって制御され動いています。
その電子回路に組み込まれるあらゆる部品 を製造・開発するのが電子部品業界です。
混同されやすい業界に「半導体業界」がありますが、この記事では「電子部品業界」に焦点を絞り、具体的なビジネスモデルや「半導体業界との違い」に加えて、職種やES・面接対策などを詳しく説明していきます。
電子部品業界の業務内容や特徴をしっかりと理解し、自分には何が向いているか、どのように働きたいかをイメージして悔いのない選択につなげていきましょう。
目次
電子部品業界とは
電子部品業界は「電子回路の部品」を研究・開発している業界です。
電気をエネルギーとして動いている電化製品ですが、正しく動かすためには電子回路が必須で、そのための様々な部品が必要となります。
電気の流れる方向をコントロールする「ダイオード」や、電気を溜めたり放出したりする「コンデンサ」、電気の流れる量を調整する「抵抗器」など多様な部品が存在します。
それらの研究・開発を行い、電化製品全般の基盤を担っているのが電子部品業界です。
半導体業界との違い
半導体業界のイメージとしては、「電子部品業界」という大きなくくりの中に、「半導体業界」が含まれているというイメージです。
数ある電子部品の中で、半導体と呼ばれる部品に特化している業界になります。
そもそも半導体とは「電子部品の材料になる物質」のことを指し、「半導体を利用した電子部品」を扱っているのが半導体業界です。
物質には電気が通りやすい「導体」と電気が通らない「絶縁体」がありますが、半導体はその中間の性質を持った物質です。
電気を通したり遮断したりを「条件によってコントロールできる物質」なので、トランジスタやダイオードといった電子部品の材料として使用されています。
電子部品業界と半導体業界は一緒に説明される場合もありますが、厳密には違いがある点を覚えておきましょう。
電子部品の種類
電子部品には多数の種類が存在しますが、大きく「能動部品」と「受動部品」の2種類に分けることができます。
能動部品
能動部品は「半導体を材料として作られている部品」で、供給される電気エネルギーの増幅・変換・整流などを行うためのものです。
様々な電子部品の中で「能動的な働き」を担っています。
<能動部品の一例>
・トランジスタ
・ダイオード
・集積回路(IC)
受動部品
受動部品は「受動的な働き」をする電子部品で、供給される電気エネルギーの蓄積・放出・消費などの働きをします。
<受動部品の一例>
・コンデンサ
・コイル(インダクタ)
・抵抗器
上記は3大受動部品とも呼ばれる主要な受動部品です。
このほかにもトランス(変圧器)やサーミスタという部品もあります。
電子部品にはいくつかの種類があり、その材料として「半導体」という物質があるということを理解しておくと良いでしょう。
電子部品業界の主な職種
研究開発
研究開発は、自社で取り扱う電子部品の研究及び開発を行う職種です。
自社発案で研究開発をする場合もあれば、クライアントの要望に沿って行う場合もあります。
研究対象は所属部署により異なり、部品単体の研究に加えて製造装置についても並行して研究する企業もあります。
研究は試行錯誤を重ねながら挑戦を何度も繰り返す仕事です。
そのため忍耐力や発想力、チャレンジ精神などが求められる職種といえます。
目的に向かって試行錯誤するのが好きな人や我慢強い人、発想の豊かな人は活躍できるでしょう。
品質管理・保証
この職種では、自社で扱っている製品の品質管理および保証に関する仕事を行います。
自社発案の製品では事前に設定された品質基準をクリアしているかを確かめるほか、クライアント案件では要求されているレベルをクリアしているか精査します。
完成品の品質チェックはもちろんのこと、不具合発生時の原因追求・対策考案なども担当する仕事です。
製品の種類によりチェックの方法や品質基準が異なるため、部品に対する高度な知識や柔軟性などが求められます。
記憶力に自信のある人や几帳面な性格の人に向いているといえるでしょう。
回路技術
回路技術は、電子部品の基盤に組み込まれた「電子回路」の設計を行う職種です。
限られた基盤スペースの中でどの部品をどこに配置するのか考え、目標となる要件を満たすための回路設計を進めていきます。
最終的に出来上がる製品の性能は、電子回路の精度によっても左右されるため責任重大な仕事でもあります。
電子部品の効率的な配置を思考する力などが求められる職種なので、空間把握やイメージ力に長けている人は能力を活かせるかもしれません。
材料開発
材料開発は、電子部品を形成する材料の開発を行う職種です。
材料の品質を上げることで電子部品の性能を向上させるほか、コストパフォーマンス改善などを担います。
また、研究開発した部品に最適な材料を検討するなど、電子部品生産の材料について様々な面で開発を進めていくのが仕事です。
開発作業をする上で各部品の性能・原理を理解することはもちろん、光学や物理学などの科学的観点が求められます。
幅広い知識学習が継続でき、客観的視点を持てる人は活躍できそうです。
生産技術・プロセス開発
この職種では、電子部品の製造に必要な技術やプロセスを開発していきます。
製品の品質を保ったまま製造効率を上げる方法を追求するほか、より正確な製造を実現するための技術開発に取り組みます。
製造効率を改善できれば総合的な生産力アップにつながり、製造コストの削減に成功すれば利益率向上などが実現できるため、技術開発の恩恵は大きくやりがいのある仕事です。
基本的には生産技術部門で「生産体制の開発」を担い、プロセス開発部門で「生産工程の開発」を行うケースが一般的です。
現状を正確に分析して改善策を模索する力が求められるため、思考力や分析力が優れている人は活躍できるでしょう。
電子部品業界の市場規模
市場規模の推移
電子部品業界の過去11年間の業界規模の推移(出典:業界動向サーチ、グラフ作成:CareerMine)
2020年から2021年の電子部品業界の業界規模(主要対象企業28社の売上高の合計)は12兆6,098億円。
電子部品業界の過去の推移を見ると、2010年から2017年ごろまで増加傾向で推移し、2017年から2020年はほぼ横ばいで推移しているのがわかります。
2019年の電子部品・デバイス・電子回路製造業の製造品出荷額は14兆1,029億円で、前年比12.6%減の実績となっています。(経済産業省の工業統計調査の結果)
2011年までの電子部品業界は、携帯電話やパソコン、薄型テレビ等の需要が停滞しており、これは東日本大震災後の生産活動やサプライチェーンの混乱などが関係しています。
加えて円高の進行や輸出の減少の影響もありました。
2012年に入ると国内経済や個人消費の回復が見られ、電子部品業界も回復傾向に転じます。
2013年には国内外の経済回復に伴い、スマートフォン、テレビ向けの電子部品需要が伸長して2020年までおおよそ右肩上がりで推移してきました。
現状・動向
電子部品市場は今後も継続的な市場拡大が予想され、電子機器やEV自動車の高性能化、高機能化に伴う需要増への期待感があります。
なかでも、期待が寄せられている自動車は、「100年に一度の変化」の最中にあるとされており、EV化や自動運転技術の高度化により電子部品需要が中長期で飛躍的に拡大していくとみられます。
また、工場の自動化に伴う高性能なFA(ファクトリーオートメーション)機器や産業用ロボットの需要増大も、今後の電子部品需要の牽引役として期待されています。
加えてIoTや5G(第5世代移動通信)、AI(人口知能)などの発展があらゆる産業分野で技術革新を促進させており、高性能な電子部品を必要とする新たな用途が広がっていく期待が高まっています。
世界全体の電子部品市場としては、2000年代以降グローバルでの競争が激化しており、これは台湾系や韓国系、中国系などのアジア系メーカーの台頭が関係しています。
しかし、そうした中でも日本の電子部品業界は世界シェアの約4割を占め、依然としてポジションをとれている状態ではあります。
精密な技術力が評価されている日本の電子部品業界は、今後の市場でも高い存在感を示し続けることが予想され、IT・エレクトロニクス技術の高度化と急激な市場変化への対応が期待できるでしょう。
電子部品業界におけるトレンド・話題
村田製作所の生産子会社「深圳村田科技」の新しい厚生棟が完成
村田製作所の中国拠点であり生産子会社である深圳村田科技は、地上5階建ての新しい厚生棟が完成し、3月28日に竣工式を行ったことを発表しました。
深圳村田科技は、スマホ端末やタブレットPCなどの無線LANモジュールの生産力向上のために設立された拠点で、中長期にわたって新興国での部品需要に対応してきた生産施設です。
近年はIT技術の発達が目覚ましく、新機能・高機能を備えた様々なハードウェアや電子機器が新興国を中心に誕生してきています。
これに伴い電子部品需要も高まりを見せており、こうした動向は今後も継続していくと考えられます。
そうした中で、深圳村田科技のような国外での生産力を強化しておくことは、企業生命に関わるポイントであり、国外メーカーと渡り合うためにも必要不可欠です。
今回の建設は福利厚生の充実化を図るためのものですが、労働環境の整備により将来的な人員増加がスムーズになり、最終的な生産力アップへとつながっていくでしょう。
日本の産業は少子高齢化や人口減少で国内市場が飽和している側面もあるため、こういった国外市場を視野に入れた戦略の動向もチェックしておくことが大切です。
参考:TECH PLUS
伝送特性に優れた小型電子部品の開発に成功
2月1日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、旭電化研究所、アルファー精工、シナプスの4社は、MEMS技術を用いて従来よりも薄型・小型、かつ優れた伝送特性を持つ電子部品の開発に成功したと発表しました。
今回開発された手法は金属と樹脂を用いることで、コネクタやソケット、スイッチ、インダクタなど様々な電子部品への応用も可能であるとし、用途がセンサなどに限られていた従来のシリコンMEMSから進化を遂げています。
今回の成果は、NEDO、旭電化研究所、アルファー精工、シナプスを中心に、東京工業大学と産業技術総合研究所の協力を得て実現されたもので、今後期待される電子部品需要の増加への備えとなるでしょう。
参考:TECH PLUS
電子部品業界における主要企業の解説
株式会社村田製作所(2022年現在)
社名 |
株式会社村田製作所 (英語表記:Murata Manufacturing Company, Ltd.) |
設立 |
1950年12月23日 |
本社所在地 |
〒617-8555 京都府長岡京市東神足1−10−1 |
資本金 |
694億44百万円 (2021年3月31日現在) |
従業員数 |
9,825人(単独)、77,398人(連結) |
平均年収 |
731万円 ➡詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
電子部品の製造及び販売 |
村田製作所は京都府長岡京市に本社を置く電子部品メーカーです。
電子部品を主力とする企業の中では世界トップクラスの地位にある企業といえます。
源流は1944年10月で、京都市中京区の四条大宮北にて元染物向上を借りて工場として創業されたのが始まりです。
現在は世界随一のシェアを誇るセラミックスコンデンサーを主力として、セラミックフィルタや高周波部品、センサー部品なども扱っています。
いずれの部品も世界的に高いシェアを持ち、原材料からの一貫性に特徴を持っています。
セラミックスコンデンサーでトップの地位を走る村田製作所ですが、ここ数年は周辺部品の領域拡大に注力しています。
日本電産株式会社(2022年現在)
社名 |
日本電産株式会社 (英語表記:Nidec Corporation) |
設立 |
1973年7月23日 |
本社所在地 |
〒601-8205 京都市南区久世殿城町338 |
資本金 |
877億84百万円(2021年3月末現在) |
従業員数 |
2,586人(単独)、113,438人(連結) |
平均年収 |
587万円 ➡詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
1.精密小型モーター製造 2.電子・光学部品製造 |
日本電産は京都府京都市に本社を置く電機メーカーで、主に精密小型モータの開発・製造を手掛けています。
精密小型モータは世界一のシェアを継続維持しており、世界シェアは約11%にのぼります。
またM&Aにも積極的で、人員削減を行わずに企業を買収し、規模拡大に努めるのが特徴です。
買収した子会社が最高益を更新すると、社名を「日本電産〇〇」に変更するのも特徴的です。
1973年に精密小型ACモータの生産を始め、今では小型モータで世界トップの地位を確立しています。
ほかにも光学部品製造なども手掛け、グローバルに活躍している企業です。
京セラ株式会社(2022年現在)
社名 |
京セラ株式会社 (英語表記:KYOCERA Corporation) |
設立 |
1959年4月1日 |
本社所在地 |
〒612-8501 京都市伏見区竹田鳥羽殿町6 |
資本金 |
1157億300万円(2020年3月末現在) |
従業員数 |
19,944人(単独)、82,906人(連結) |
平均年収 |
684万円 ➡詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
1.セラミックス製品製造 2.情報・通信機器製造 3.半導体及び環境製品製造 |
京セラは京都市伏見区に本社を置く電子部品・電子機器メーカーで、電子部品やファインセラミック部品、半導体部品、情報機器に通信機器など幅広い製品を扱っています。
このほかにも太陽電池や宝飾、医療用製品なども製造しています。
創業は1959年で、京都市中央区にてファインセラミックスの専門メーカー「京都セラミック株式会社」として設立されました。
それから1982年のサイバネット工業合併後に現社名である「京セラ株式会社」へ商号変更して今に至ります。
現在は電子部品から医療用製品まで幅広く事業展開している大手電子部品・電気機器メーカーです。
電子部品業界における主要企業の採用動向
村田製作所
- 自らの考えに基づいて行動を起こせる人
- 異なる環境や人々の中に恐れず飛び込める人
- ムラタに共感して向上心を持って仕事に取り組める人
村田製作所では、「求める人物像」としてホームページに企業メッセージを発信しています。
「強いムラタを一緒につくる」という理念のもと、今以上に企業力を高めるために活躍できる人材を求めています。
そのためにはグローバルに活躍して次代のムラタの担い手となれるような人材が必要であり、ムラタへの共感が不可欠です。
志望する際は「企業理念」や「実績・取り組み」についての強い共感を示してみましょう。
日本電産
- 突破力のある人
- 説得力のある人
- 語学力のある人
日本電産は人材育成の理念として、「情熱、熱意、執念」、「知的ハードワーキング」、「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」という3つの基軸を掲げています。
これはグローバル人材の育成を目標としているための理念であり、そのために3つの力を併せ持つ人材を理想としています。
選考を受ける際は「突破力」、「説得力」、「語学力」の3つの力をアピールの軸に据え、自身がグローバル人材になり得るということを売り込むように意識しましょう。
また、日本電産は「グローバル人材の育成プロブラム」なども行っているため、そこへの関心を示してみるのも効果的かもしれません。
京セラ
- 夢に向かって継続的にチャレンジできる人
- 素直でひたむきな心を持っている人
- グローバルな視点を持っている人
京セラでは求める人材像として「CHALLENGE」、「HONESTY」、「GLOBAL」の3つの軸を掲げています。
「敬天愛人」というスローガンのもと事業を展開する京セラは、素直かつひたむきな努力を重ね、果敢にチャレンジし続けられる人を求めています。
世界的に電子部品に求められる品質が向上していく中で、グローバルな地位を確立するためにはチャレンジ精神が必要不可欠であるほか、物事の考え方としてグローバルな視点を持っていることも重要です。
京セラを志望する人は「ひたむきさ」、「挑戦力」、「広い視野」を意識的にアピールしてみましょう。
電子部品業界の採用スケジュール
村田製作所の採用フロー
1.ES提出
2.WEBテスト
3.一次面接
4.最終面接
5.内々定
村田製作所の選考は、ES提出から最終面接まで一般的な流れが主流のようです。
人によっては最終面接前に2度目のES提出をする場合もあり、選考過程には個人差があります。
面接での質問内容には以下のようなものがあります。
- 企業研究で行ったこと
- 村田製作所で成し遂げたいこと
- 人と協力した経験について
上記の質問は過去の面接で実際に問われた内容なので、「ガクチカ」や「志望動機」などと一緒に対策しておくと良いでしょう。
なお、過去3年間の採用実績は次の通りです。
・2021年 計336名(男性212名、女性121名)
・2020年 計447名(男性285名、女性165名)
・2019年 計399名(男性253名、女性146名)
3年間の平均採用者数は男女合計で約394名、2020年の採用者数が多い印象です。
職種別の採用人数は以下のようになっています。
職種別の採用実績では「技術系総合職」の採用比率が高い傾向にあり、例年を通して一般職の1.5~2倍近くの人数が採用されています。
日本電産の採用フロー
1.ES提出
2.WEBテスト
3.一次面接
4.最終面接
5.内々定
日本電産の選考フローでは特別変則的な選考はないようです。
はじめに提出するESでは「これまでの人生で誇れること」と「人生で失敗したこと」の両面をセットで問われ、受験者の成功・失敗体験について深堀されるケースがあります。
また面接では、「チームで成し遂げた経験」について問われた受験者が一定数見受けられます。
自己PRや志望動機と合わせて対策しておくと良いでしょう。
なお、過去3年間の採用実績は次の通りです。
・2021年 計70名(男性60名、女性10名)
・2020年 計174名(男性149名、女性25名)
・2019年 計232名(男性189名、女性43名)
3年間の平均採用者数は男女合計で約158名、例年で男性の採用者が多い印象です。
職種別の採用実績、採用予定は以下のようになっています。
いずれの年も技術系の採用に積極的な印象があり、事務系の比率は控えめなようです。
2023年の採用予定人数においても同じ傾向が見られるので、競争率が高くなる可能性も考えられます。
京セラの採用フロー
1.ES提出
2.WEBテスト
3.一次面接
4.二次面接
5.三次面接
6.内々定
京セラの過去の選考では3回の面接を受けた受験者が多いため、面接対策は三次面接まで想定して行うと良いでしょう。
質問内容には「自分の強みをどう仕事に活かせるか」というのがあるようで、仕事への適性について具体的な回答を求められるケースも予想されます。
また、選考において「英語力」で評価を受けて好印象を得た受験者もいるようなので、英語に自身のある人は積極的にアピールしてみてください。
なお、過去3年間の採用実績は次の通りです。
・2021年 計365名(男性294名、女性71名)
・2020年 計408名(男性321名、女性87名)
・2019年 計346名(男性272名、女性74名)
3年間の平均採用者数は男女合計で約373名、例年で男性の採用者数が女性の4倍近くになっています。
職種別の採用人数は以下のようになっています。
2021年に実績を除くと、例年で技術職の採用が活発な印象です。
しかし2021年は一変して営業管理の採用人数が大きく伸びています。
これを踏まえると、時期により求める人員数が変動する可能性が予測されます。
京セラを志望している人はこまめに情報収集しておくと良さそうです。
電子部品業界のインターン情報
村田製作所
村田製作所のインターンには、「夏期実務実践型インターンシップ」というコースがあります。
このコースは村田製作所の幅広い事業について、開発から評価・改善までの一連の流れを学べるコースとなっています。
詳しい採用情報については村田製作所のホームページをご覧ください。
「夏期実務実践型インターンシップ」
<インターン応募から参加までの流れ(2022年実施)>
1.開催日程:2022年8月~9月
2.実施日数:1週間程度
3.開催場所:WEB
4.応募期限:2022年6月25日
5.参加人数:50人以上
6.選考の有無:選考あり
7.その他:報酬なし
<インターン内容>
1.独自ソリューションについての戦略企画
2.価値提供や新規ビジネスについての提案活動
3.新規市場への参入をテーマにした体験ワーク
このコースでは村田製作所の技術系職種の業務について取り組み、体験ワークを通じて理解を深めていきます。
村田製作所ならではの技術へのこだわりや、技術者としての価値観などを身近に感じ、「ムラタのリアル」を知ることができるインターンです。
体験ワークは実際に行われたビジネスを追体験する内容となっており、「営業部門」、「生産管理部門」、「事業企画部門」などの業務を体験できます。
第一線で活躍している現役社員が共通して持っている「価値基準」や「行動基準」について疑似プログラムを通して学ぶことができる貴重な機会となっています。
京セラ
京セラのインターンには、「技術コース・営業管理コース対象WEBインターンシップ」というコースがあります。
このコースは「1st STAGE」~「3rd STAGE」で構成されており、段階的に参加していくインターンです。
最新の採用情報については京セラのホームページをご覧ください。
「技術コース・営業管理コース対象WEBインターンシップ」
<インターン応募から参加までの流れ(2021年実施)>
1.開催日程:
1st STAGE「7月~9月」1日実施
2nd STAGE「8月~9月」数日間実施
3rd STAGE「10月~12月」数日間実施
2.開催場所:WEB
3.応募期限:2021年6月27日
4.選考フロー:エントリー→ES提出→書類選考→参加決定
5.その他:報酬なし、PC支給なし
<インターン内容>
1.不良製品の課題解決ワーク(技術コース)
2.技術の特許権利化体験ワーク(技術コース)
3.既存製品を応用した新製品開発体験ワーク(営業管理コース)
4.英語でのビジネスプレゼン体験ワーク(営業管理コース)
このコースでは、「技術コース」と「営業管理コース」についてそれぞれのテーマに沿ったワーク体験ができます。
「1st STAGE」~「3rd STAGE」で3段階に分けて構成されるこのインターンは、各ステージへ順を追って参加していく必要があります。
「1st STAGE」は3時間程度で受講する内容ですが、2nd~3rdは数日間に及ぶ内容となっています。
技術コースのワークでは様々な課題解決をテーマとした内容が多く、問題が発生した製品の改善などに取り組みます。
また、PLC(自動機械装置を制御するコントローラ)を使用した動作ソフトの作成ワークなども行います。
営業管理コースでは新製品の考案や英語でのプレゼン、新規販路の開拓などをテーマとしたワークが実施され、既存製品を基とした新たなビジネスプランについて思考する内容が多いようです。
技術職志望、営業職志望のどちらでも深い学びが得られるコースです。
日東電工
日東電工は大阪市北区に本社を置く企業で、包装材料や半導体関連材料、光学フィルムなどを製造しています。
特定の素材にとどまらず幅広い工業製品を手掛けており、「電子素材」、「自動車製品」、「工業製品」などを扱っています。
また、7割を超える海外売上比率を誇り、全世界で活躍している製造会社です。
日東電工のインターンには、「Creating Wonders for Nitto Innovation Internship」というコースがあります。
このコースは日東電工の新規事業創出をテーマとした内容が中心で、オンラインで行われます。
詳しい採用情報については日東電工のホームページをご覧ください。
「Creating Wonders for Nitto Innovation Internship」
<インターン応募から参加までの流れ(2021年実施)>
1.開催日程:
1回目「9月11日、18日、10月2日」
2回目「10月16日、23日、11月6日」
3回目「11月20日、27日、12月11日」
2.実施日数:各ターム3日間
3.開催場所:WEB
4.参加人数:100程度
5.選考フロー:エントリー→WEB説明会→ES提出→WEB面談・適性検査→参加決定
6.その他:各ターム3日間の参加必須
<インターン内容>
1.オリエンテーション・新規事業創出について(1日目)
2.チームビルド(1日目)
3.新規事業検討・中間発表(2日目)
4.最終プレゼン・役員によるイノベーション講演(3日目)
5.自己分析・フィードバック(3日目)
このコースでは、3日間にわたりグループワークや役員講演などを体験し、新規事業創出およびイノベーションなどのテーマについて学んでいきます。
1日目はオンラインワークを通じて新規事業創出のフレームを学び、6名の文理混合チームを編成します。
チーム内で簡単なワークを実施し、2日目に向けて役割分担などの準備を進めます。
1日目の1週間後に再度チームで集結し、2日目がスタートします。
各々のアイデアを基に新規事業の検討に取り組み、現役社員のアドバイスを受けながら本格的なワークを行っていきます。
最終日であるは3日目役員や社員に向けて最終プレゼンを行い、これまでの成果を披露します。
7分間という限られた時間で提案の魅力を簡潔に伝える力が試され、チームワークも求められる課題です。
プレゼン後は社員との個別面談の実施があり、自己分析やフィードバックに取り組みます。
このほかにも役員による講演などもあり、3日間で多くの学びを得られるインターンとなっています。
業界研究のやり方
業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解を深めることができます。
(1)業界全体を知る
世の中にある様々な業界ではどのような企業がどのような役割を担っているのかを大きく把握することで業界の概要を理解することができます。
代表的な企業名や職種についても調べて、自分が志す方向性を考えることがおすすめです。
(2)業界の深掘り
業界内のさらに詳しい現状や課題を調べます。
業界内の各企業の違いや、企業相互の資本関係・提携関係、業界内での業績推移、業界全体の成長の見込みなどをリサーチして、志望企業を絞り込みましょう。
(3)業界の動向把握
業界の動向をさらに細かく調べていくことで、各企業の状況を知り、自己分析と照らし合わせて具体的な志望企業・職種をまとめていきましょう。
電子部品業界の業界研究
(1)業界全体を知る
電子部品業界の業界研究においては主要企業と電子部品の種類について大まかに理解しておきましょう。
主要企業 |
村田製作所、日本電産、京セラ、TDK、ミネベアミツミ、日東電工 |
能動部品 |
トランジスタ、ダイオード、発光ダイオード、継電器、真空管 |
受動部品 |
コンデンサ、インダクタ、コイル、フィルタ、スイッチ、抵抗器、発振器 |
電子部品業界は、あらゆる電子部品を広く扱う企業と、「半導体」に特化した部品を扱う企業がある点に注意が必要です。
半導体業界は電子部品業界に含まれているというイメージを持っておくと理解しやすいでしょう。
(2)業界の深掘り
電子部品業界は、電気をエネルギーとして動く「電化製品」の電子回路の部品を研究・開発する業界です。
半導体業界と混同されやすいですが、厳密には半導体は電子部品の1種であり、受動部品・能動部品を扱う企業が総合的に「電子部品業界」に区分されます。
電子部品は「能動部品」と「受動部品」という2つの区分があり、能動部品は「半導体を材料として作られている部品」で、供給される電気エネルギーの増幅・変換・整流などを行います。
受動部品は供給される電気エネルギーの蓄積・放出・消費などを行い、受動的な働きをする部品です。
その中でもコンデンサ、コイル、抵抗器は「3大受動部品」として知られる代表的な受動部品なので覚えておくと良いでしょう。
(3)業界の動向把握
近年の電子部品業界は、一時期のスマホ需要ブームのように部品需要は落ち着きを見せていますが、100年に一度といわれる「自動車の進化」に伴う需要増が期待されています。
最近では世界的にEV自動車の開発が進められており、高性能・高機能な電子部品への需要がより一層高まっていくと考えられます。
ほかにも工場の自動化に伴う高性能なFA(ファクトリーオートメーション)機器や、産業用ロボットの開発による需要増大も期待されており、今後も継続的な市場成長が見込まれるでしょう。
ESのまとめ方
エントリーシートを書く際は、「自分が伝えたいポイントをしっかり絞る」ことが大切です。
よく見られる傾向として、「アピールしたいポイントが多いために、内容を詰め込みすぎている」ということがあります。
幅広く書くために1つ1つの内容が浅くなってしまっては、あなたの良さは伝わりません。
学生時代に様々な経験をしていて伝えたいことが複数ある場合でも、アピールポイントはしっかりと絞りましょう。
ポイントを絞る際のコツは、そのアピールポイントが「業務にどのように役立つのか」を考えることです。
業界研究を深く進めていくと、各業務に求められる人柄や能力が見えてくるはずです。
そこに自分の得意なことや過去の経験・実績などを結び付けて伝えるように意識してみてください。
電子部品業界のES対策・攻略法
電子部品業界のエントリーシート(ES)を書く際のポイントとして、「電子部品業界で何がしたいか」、「電子部品業界への自分の適性」を強調して伝えるように意識すると良いでしょう。
この他にも「誠実さ」や「コミュニケーション能力」なども共通して重要視されているので一緒にアピールできるとなお良いです。
「電子部品業界で何がしたいか」について
ESを記入する際は、「志望度の高さ」をアピールすることがとても重要です。
電子業界の志望理由を伝える上で、「どうしてもこの部品の研究開発に携わりたい」というような強い志望動機をアピールできれば、業界に対するやる気や熱意がより強く伝わります。
実際に記入する際は次のポイントを意識しましょう。
・実際に入社したら「どんな仕事がしたいか」
・なぜその仕事がしたいのか、他のメーカーでは叶わない理由について
ポイントは、入社後にやりたいことをより詳細に伝えることです。
数あるメーカーの中で「どうしてもこのメーカーでの開発に携わりたい」という熱意を伝えると良いでしょう。
そして、なぜその仕事を望むのかしっかりとアピールすることも大切です。
「その部品なら他のメーカーでも扱っているのでは?」と切り返されないように、よく考えて志望理由を記入しましょう。
例えば、メーカーごとにそれぞれ強みを持った分野や、部品などがあるはずです。
「特定の部品の研究開発」に関する具体的な熱意などがあればそのメーカーを志望する十分な理由になるので、志望理由を組み立てやすいはずです。
このあたりはメーカーで扱っている電子部品について具体的にリサーチしてみるとイメージしやすいでしょう。
「電子部品業界への自分の適性」
電子部品業界への熱意をしっかり伝えることができたら、次は「自分の適性」をアピールしましょう。
どんなに気持ち・熱意がある人材でも、「将来性」を感じてもらえなければ採用は難しいでしょう。
自分の長所や特技などがどのように業務に活かせるか、詳しくイメージしてもらえるように自己PRを考えてみてください。
ポイントは以下の2点です。
・まずは自分の特技や長所を具体的に伝える
・それらがどのように業務に活かせるか、「実際の業務」を例にアピールする
重要なのは、特技や長所の表現が抽象的にならないようにすることです。
より具体的に過去の実績や成果を交えてアピールするようにしましょう。
電子部品業界であれば、電子部品に関する知識や興味、部品を利用した電化製品についてなどを軸に話をすると将来性を感じてもらいやすいでしょう。
例えば、今後の需要拡大が予測されているEV自動車に関する電子部品について自分なりに考え、「こんなアイデアがある」、「こんな取り組みで課題解決がしてみたい」というようにいくつかのアイデアを提案できると、知識や思考力をアピールできるでしょう。
電子部品業界の筆記試験対策・攻略法
電子部品業界の筆記試験の特徴として、「SPI」、「玉手箱」、「Web-GAB」が採用されることが多い傾向が見て取れます。
対策としては、どれも反復的な学習で対応できるので、参考書や対策サイトを活用して学習してみましょう。
また、一部の企業では「CUBIC」を出題する場合もあるようで、こちらも対策しておいた方が良いでしょう。
CUBICは能力と性格の2つの視点から採点するもので、両方の成績が基準以上でないと不合格になります。
回答形式はWEBとペーパーの2通りありますが、これは企業によって異なります。
事前にリサーチしてどちらの出題になるか確認するようにしましょう。
対策は書籍などで行えるため、反復学習を心がけましょう。
電子部品業界の面接対策・攻略法
面接の回答では「質問の意図を理解した上で答えること」が重要です。
面接官の質問には必ず「意図」があります。
十分にリサーチをして「回答の準備」をしておき、面接官が「その質問から何を読み取ろうとしているのか」、「重視しているポイント・知りたがっていることは何か」を理解して返答することを心がけましょう。
電子部品業界の面接でよく聞かれる質問と回答のポイントを紹介していきます。
- 電子部品業界で成し遂げたいこと
- 電子部品業界に興味を持ったきっかけ
- 電子部品業界で活かせる強みはあるか
- 企業研究で行ったこと
- 海外への興味について
上記は業界を志望する際は優先的に対策しておきたい質問になります。
どの企業の面接においても質問される可能性が高い項目になるので、それぞれ詳細に答えられるように準備しておきましょう。
この他にも、「学生時代に頑張ったこと」や「自己PR」など一般的な質問についても対策しておきましょう。
本記事では「電子部品業界で成し遂げたいこと」、「電子部品業界に興味を持ったきっかけ」、「電子部品業界で活かせる強みはあるか」について回答のポイントを詳しく解説します。
「電子部品業界で成し遂げたいこと」
この質問で面接官が知りたいのは、「受験者の目的意識」だと考えられます。
入社後の仕事の質や成長率を左右する要因として大きいのが「仕事に対する目的意識」です。
自分なりの目標や仕事の軸をしっかり定めている人は、そうでない人と比較して全体的なパフォーマンスが高くなる傾向にあります。
企業側としては選考の時点で「成長の期待値が高い学生」を採用したいため、目的意識のアピールは重要なポイントの1つとなります。
実際に回答する際は次の点を意識すると良いでしょう。
・電子部品業界で成し遂げたいことを具体的に伝える
・その理由を一緒に伝える
成し遂げたいことのみを伝えるのではなく、「なぜ成し遂げたいか」という理由をセットにすることで説得力が上がります。
「電子部品業界に興味を持ったきっかけ」
この質問で面接官が知りたいのは、「受験者が魅力に感じている点はどこか」だと考えられます。
この質問への回答次第で、受験者がどれだけ業界に魅力を感じ、理解しているかが伝わります。
ここでは、業務内容に関して魅力を感じていることを伝えるのはもちろん、その先にある産業全体の発展について自分の考えを持てるとなお良いでしょう。
例えば、電子部品業界に携わることで「今後起こっていく世界的な電子機器の進化に関わることができる」というように、間接的ながらも先進技術の発達に貢献できる点などは大きな魅力の1といえます。
このように、「将来的な産業の発達」という観点で自分なりの志望理由を考えてみても良いでしょう。
「電子部品業界で活かせる強みはあるか」
この質問で面接官が知りたいのは「純粋な適性」だと考えられます。
志望理由などで業界への関心や入社意欲を示した後は、「どんな風に貢献できるか」をアピールする必要があります。
これは志望する職種によっても異なりますが、基本的な考え方は共通しています。
考え方としては、「特技や強み」と「業務内容」を結び付けるように回答を考えましょう。
強みと業務の組み合わせの一例は以下の通りです。
・記憶力が良い→電子部品の知識を豊富に吸収できる
・試行錯誤が得意、発想力がある→研究開発で活躍できる
・問題解決が得意、几帳面な性格→品質管理、保証で活躍できる
以上のように、自分の特性や強みを考えてみて、具体的な職種や業務と紐づけて回答できると効果的にアピールできそうです。
以上、各質問の回答ポイントと対策について解説しました。
面接対策をする際は「自分が面接官だったら」という視点を持って考えてみると、必要な対策が見えてきます。
リサーチで得た情報をもとに、想像力を働かせながら業界研究を進めてみてください。