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【鉄鋼業界研究|2022年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!

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鉄鋼業界研究


「産業のコメ」を扱う鉄鋼業は、高度経済成長期に高い技術力を駆使して多くの産業振興に貢献し、日本経済奇跡の復活を支え続けました。


しかし、1973年の石油ショックまで増産の一途を辿った鉄鋼業界の驚異的な復興が、後に歪みとなって公害、若年労働力不足などの形で顕在化することとなりました。

また現在に至るまで国際的なドル不安や原料不足などの問題に直面し、対処しながら歩みを進めています。


そして現在は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする世界的な潮勢によって、国内で稼働している製鉄所の高炉閉鎖に対しての対策が求められており、今後の動向に注目が集まります。

かつては「鉄は国家なり」という格言まで存在し、鉄の生産が国力を表していました。


この記事では、そんな紆余曲折があった鉄鋼業界の概要と市場規模などの解説と、主要企業の動向や就職に必要な情報など包括的にお届けします。

鉄鋼業界とは

鉄鋼業界とは


鉄鋼業界は主に、製鉄製品の製造・加工を行う鉄鋼メーカーと、製品を仕入れ工業製品として販売を行う金属卸事業者があります。

また、鉄鋼メーカーは以下の種類があります。

・高炉メーカー

・電気炉メーカー

・特殊鋼メーカー

鉄鋼は建設、造船、自動車、飛行機などの産業製品に欠かせない材料となっており、特にビルや橋などの社会インフラの基盤材料としても利用されています。


金属卸業者は鉄鋼メーカーから商社経由で販売される「ひも付き」と鉄鋼販売業者から仕入れる「店売り」があります。

自動車や造船のように鋼材を大量に使用する場合はひも付きで購入する場合が多いです。


以下には、上記で紹介した鉄鋼メーカーの3分野について詳しく解説します。

鉄鋼業界の3分野

鉄鋼業界の3分野

高炉メーカー

高炉メーカーは、鉄鉱石を原料として高炉で銑鉄を生産し、転炉工程、造塊工程や連続鋳造工程を経て最終製品までの製造を一つの敷地内で行います。

高炉メーカーは一般的に大規模な製鉄所を保有する鋼材メーカーを指します。


転炉工程とは銑鉄を鋼に転換する炉の工程を指し、連続鋳造工程は溶けた鉄が固まる際に形を整える鋼片を造る工程を指します。


高炉メーカーの特徴は、製品力、研究開発力、資本力など社会的影響を与える力が、電気炉メーカーや特殊鋼材メーカーを凌駕しているところです。

しかし、現在は高炉での鉄の生産は環境負荷が甚大であるため、高炉メーカーは転炉工程でのスクラップ投入量を大きくし、電気炉での生産量を増やすなどの対応が迫られています。

電気炉メーカーの輸送

電気炉メーカーは、鉄スクラップを原料に電気炉で鉄鋼を生産する鉄鋼メーカーです。

高炉は鉄鉱石や石炭を主原料にするのに対し、電気炉は鉄スクラップです。


鉄スクラップとは、発生元や鉄以外のものが混ざったものによって細かく分類されますが、ざっくりというと鉄くずです。


鉄鋼を製造する工程は高炉とほとんど変わりませんが、鉄スクラップには不純物等も混入しているため、電気炉製の鉄鋼の加工性は高炉製には及ばないとされています。

しかし、近年では不純物を有効活用した高級鋼板の製造が可能となっています。


電気炉メーカーの特徴は、電気炉工場は高炉工場ほどの広大な敷地を必要とせず、建設費用も高炉の10〜20%程度で建設できることです。

特殊鋼メーカー

特殊鋼メーカーは、鉄スクラップを原料として合金設計となる自動車部品や工具鋼などを電気炉で生産する鉄鋼メーカーです。

電気炉メーカーは普通鋼を生産するのに対し、特殊鋼メーカーは特殊部品を主に扱います。

鉄鋼業界の職種

鉄鋼業界の職種


鉄鋼メーカーを志望する就活生にとって、どのような業種があり、採用応募条件があるのか把握しておかなければなりません。

どの企業においても詳細な仕事内容は、実際に就職してからでしか分かりませんが、最低、就活中は大まかな分類や方向性を事前に調べ、志望動機に繋げていく必要があります。

志望する業種であっても、応募条件を満たさなければその業種で採用されることはないので注意が必要です。

研究開発

研究開発では、鉄鋼素材の研究や新素材の開発、CO2削減に向けた製造方法など多岐にわたります。

また商品開発分野では、自動車、電機、厚板などの分野に分かれ、顧客のニーズに合わせた研究活動を行っています。


鉄鋼商品の機能特性は、結晶構造や成分によって複雑に変化するため、研究室で実験等を行い、実機試作や量産試験を経て、新商品を販売します。

また、生産工程の省資源、省エネ化を目指した工程開発などのプロセス革新も行います。

他にも、成形技術の開発や、接合、構造設計などの材料開発も行います。


研究開発職は高い専門性を要求される職種なので、応募条件は大体理系の修士課程を修了以上学生に限られます。

これは鉄鋼メーカー問わず、研究開発職に就きたい学生がいるのであれば、大学院卒はほぼ必須といえるでしょう。

生産・品質管理

生産・品質管理は、主に生産計画の立案や製造工程の管理を行います。

市場に出回る膨大な量の製品を期日通りに納品する責任が伴うため、営業部門および製造部門と連携を取りながら、効率的な生産計画を立てます。


会社の売上や自社製品の品質に直結する重要な仕事であり、責任も伴いますが、その分やりがいとしてはあります。

また、突発的な事情によって生産計画が変更される場合も、冷静沈着に対処しなければなりません。

営業

市場ニーズを敏感に察知し、新たなビジネスチャンスの開拓に精進するとともに、顧客から求められる製品性能にも応えなければなりません。

また、様々な部署との連携をはかり、顧客から要求される機能の説明や納期を鑑みた生産体制の調整など多くの仕事をこなします。


未経験者でもできますが、基礎的な専門知識と自社製品の特徴については、最低でも頭に入れてからが腕のみせどころです。

顧客のウィークポイントを訴求し、自社製品の強みとマッチングさせて購買意欲を高めるといった営業スキルはもちろん、ビジネスマーケティングスキルも必要とされます。

原料購買

世界中から鉄鉱石や石炭などを購入し調達する仕事になります。


購買後は輸送船舶の手配を行い製鉄所に責任をもって届けることが必要となります。

質が良い原料を安定的に購買するため、資源開発への投資などのプロジェクトにも関わります。

鉄鋼業界に向いている人

鉄鋼業界に向いている人

ものづくりの根幹を担いたい人

鉄鋼業界は、自動車メーカー、電機、建築など様々な産業と繋がっており、その根幹となる材料を製造します。

鉄鋼メーカーは、高い技術力をもって良質な鉄を提供し、市場で戦っていきます。


あらゆる製品が鉄を使い私達の生活を豊かにしているため、ものづくりの根幹を担いたい人は鉄鋼メーカーに向いているでしょう。

社会的貢献度が高く大きなやりがいを感じることができるでしょう。

転勤が苦でない人

大手鉄鋼メーカーは多くの事務所や製鉄所をもち、また海外にも拠点を置いています。

そのため、国内だけでなく海外にも転勤する可能性があり、そのサイクルも総合職での採用の場合数年おきといったスパンで行われます。


転勤を苦と思わず、新たな人脈を構築する機会だと思って前向きに捉えられる人は、鉄鋼メーカーに向いているでしょう。

エリア職などの採用を行っている鉄鋼メーカーもあるので、勤務形態については確認をしておきましょう。

大きな仕事を成し遂げたい人

鉄鋼メーカーは、海外への事業展開が今後ますます進んでいくと思われます。

世界的に鉄鋼需要量が増加しており、2021年の鉄鋼需要量は18.7億トン、2100年には約38億トンまで増加するとの試算もあります。


そのため、
鉄鋼メーカーの社員にもグローバル意識をもった働き方が求められるので、世界を舞台に大きな仕事がしたい人は向いています。


また、歴史があり高度経済成長期を支えた業界なので安定した業界をイメージする人も多いですが、業界内の競争は激化しているので、茨の道を突き進んでいくタフな人の方が鉄鋼メーカーで働く上では適正があるといえます。

鉄鋼業界の市場規模

鉄鋼業界の市場規模

鉄鋼業界の市場規模

鉄鋼業界の過去11年間の業界規模の推移

鉄鋼業界の過去11年間の業界規模の推移(出典:業界動向サーチ、グラフ作成:CareerMine)

 

上の図は、鉄鋼業界の業界規模の推移を表したものです。2020年から2021年の鉄鋼業界の売上高の合計は13兆9161億円(対象45社)となりました。


国内では、自動車や東京五輪関係に関連した建設などで、増加傾向にありましたが、鉄鋼業界上位3社とも、設備トラブルや自然災害などによって工場の稼働が停止し、生産量が落ちました。

また、輸出先はアジアが大宗を占め、2018年には中国や韓国を抑え、タイが最大輸出国となりました。


世界の銑鉄生産量は、中国が約6割を占めています。次いで日本は2位の生産量を誇っていましたが、2020年にインドに抜かれ3位に低下しました。

インドでは建築用としての鋼材需要が伸びており、今後も伸びていくと予想されます。


日本勢が得意とする高機能鋼板のハイテンは、軽量かつ高強度で加工性にも優れています。

自動車へのハイテン需要が高まっており、日本企業は中国や韓国企業よりも先を走り、最新鋭の製造技術で差をつけています。


世界の鉄鋼生産量の半分以上を占める中国は、米中貿易摩擦に加え、米国が鉄鋼輸入制限をかけられました。そして、そのしわ寄せが鉄鋼業界の先行きをより不透明にしています。

米中貿易摩擦によって中国経済が悪化すると、中国は安価な鉄鋼を海外に輸出する可能性があり、そうなると世界的に鉄鋼価格が低下し、市場の悪化が懸念されます。

さらに、日本の輸出先に中国製の鉄鋼製品が普及すれば、日本企業は大きな打撃を受けます。


また、2019年には鉄鋼の原料である鉄鉱石の価格が高騰、中国政府の景気刺激策による鉄鋼生産の増加、オーストラリア産の鉄鉱石価格の上昇など、日本企業の収益が逼迫する状況にあります。

こうした動向を受け、国内最大手の日本製鉄は、設備削減に動き出します。今後は、呉製鉄所の全面閉鎖、和歌山の製鉄所1基閉鎖などの合理化をはじめています。

鉄鋼業界の歴史

鉄鋼業界の歴史


製鉄そのものは長い歴史をもち、日本ではたたら製鉄が、明治時代まで中国地方で栄えました。

中心地であった島根県に雲伯鉄鋼合資会社が設立されたたら製鉄、後に日立金属安来工場となります。


近代鉄鋼業は18世紀末、イギリスでの産業革命期に始まりました。その後、第二次世界大戦までは、イギリス、ドイツ、フランス、アメリカなどが世界の主要鉄鋼生産地でした。


日本の近代鉄鋼業の始まりは、1901年ドイツから技術を導入した官営八幡製鉄所によって幕が開けました。

第二次世界大戦後は、日本およびソ連の鉄鋼生産量が急増しました。原料が乏しい日本では、臨海地域に製鉄所を建設し、巨額の設備投資によって国際競争力を確立しました。


2000年以降は、中国、台湾、韓国、インドなどのアジア諸国の増産が著しく、2020年にはインドに抜かれ第3位となっています。

鉄鋼業界におけるトレンド・話題

鉄鋼業界のトレンドニュース

V字回復の鉄鋼業界 課題は「環境対応」と「海外進出」

鉄鋼業界は2019年、最大手の日本製鉄が4315億円の過去最大の赤字を計上し、2020年には呉製鉄所の閉鎖、和歌山製鉄所の高炉を1基廃止するなど、大リストラを実施しましたが、2021年度には3700億円の過去最高黒字になると発表しました。


コロナによって世界経済は一時停滞したものの、今年に入り急回復しています。特に、自動車や電気製品などの製造業の回復に伴って、その材料となる鉄鋼の需要が高まりました。


日本製鉄は、原料である鉄鉱石価格の増加に伴って、トヨタ自動車と鋼材の値上げ交渉を行い、見事値上げに成功しました。

国内の鉄鋼業は中国に押され、さらに人口減によって斜陽産業のイメージがありますが、景気が上向きになれば利益を見出してくれる産業でもあります。


現在は、温室効果ガス排出の削減などの課題も残されますが、鉄は私達の生活に欠かすことができない材料のため、鉄鋼業が日本から消えることはないでしょう。


この記事は鉄鋼業界を志望する学生にとっては、吉報となるものでした。

低迷が叫ばれた鉄鋼業界ですが、様々な産業の根幹となっているので自動車や電子機器といった工業製品の需要が高まると、それに伴って業績が好調になる傾向が強いです。


そのため、国内や世界の景気動向をしっかりチェックする癖を身に着けましょう。

また、環境対策に対する鉄鋼メーカーの動向も併せてチェックすることで、より理解が深まり、就活に役立てることができます。

参考:あさがくナビ 

中国の「鋼材価格」、10月から2割超急落の深刻度

鉄鋼生産量最大国である中国の鉄鋼製品価格がわずかに急落しています。

直近では、マンションや新築着工戸数の減少などの影響を受け、需要が低迷し鋼材価格が急落していました。


問題視されているのは、中国の主要鉄鋼メーカー生産量は減少しているものの、在庫の増加に歯止めがかからないことです。

また、粗鋼生産の減少に伴って、鉄鉱石の価格も大幅に下落しています。2021年11月の先物価格は2021年5月中旬につけた価格より6割も安くなっています。


GDP世界第2位である中国の鉄鋼メーカーは、世界的にも存在感が大きく、各国の鉄鋼メーカーに影響を及ぼします。

その中国で問題となっている在庫の増加と粗鋼生産の減少が、今後どのようになるのか、また日本や世界にどのように影響してくるのか注目しておきましょう。


また、インドの動向も併せてチェックしておきましょう。今後インドの経済成長は、多くの投資家が注目しており、鉄鋼業界もさらに盛り上がってくると思われます。

世界の鉄鋼業界にも関心を持ち就活に役立てていきましょう。

参考:東洋経済

鉄鋼業界における主要企業の解説

鉄鋼業界の主要企業解説

日本製鉄株式会社

社名

日本製鉄株式会社(英名:NIPPON STEEL CORPORATION)

本社

東京都 千代田区 丸の内 2-6-1

資本金

4,195億円

平均年収

494万円
(参照:yahoo!ファイナンス

➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

従業員数

106,226名(2021年3月31日現在)

事業内容

製鉄、エンジニアリング、ケミカル・マテリアル、システムソリューションの各事業

日本製鉄は日本最大手の鉄鋼メーカーで、エンジニア事業や化学事業など5つの事業を有する日本製鉄グループの中核となる会社です。

粗鋼生産量は国内最大手で、世界では中国の宝武鋼鉄集団、ルクセンブルクのアルセロール・ミッタルについで世界3位です。


官営八幡製鐵所の流れをもつ新日本製鐵と住友金属工業の合併会社で、新日鐵住金から日本製鉄に商号を変更しました。

JFEホールディングス株式会社

社名

JFEホールディングス株式会社(英名:JFE Holdings, Inc.)

設立

2020年9月27日

資本金

1471億円

本社所在地

東京都千代田区内幸町2丁目2番3号

従業員数

64371人(連結ベース)

平均年収

966万円
(参照:yahoo!ファイナンス

➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

事業内容

・鉄鋼事業

・エンジニアリング事業

・商社事業

JFEホールディングス株式会社は、大手鉄鋼メーカーJFEスチールやJFEエンジニアリング、造船メーカーのシャパンマリンユナイテッドなどを傘下にもつ持株会社です。

日本鋼管と川崎製鉄の合併会社として設立し、成長を遂げました。


日経平均株価(日経225)構成銘柄となっており、TOPIX Large70の旧構成銘柄でした。現在はFortune Global 500において世界第365位となっています。

日立金属株式会社

社名

日立金属株式会社(英名:Hitachi Metals, Ltd.)

設立

1956年4月10日

本社

東京都港区港南一丁目2番70号 品川シーズンテラス

資本金

26,284百万円(2021年3月末現在)

従業員数

連結 28,620名(2021年3月末現在)

平均年収

646万円
(参照:yahoo!ファイナンス

➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

事業内容

・金属材料事業

・機能部材事業

日立金属は1956年に、日立製作所が全額出資して日立グループの鉄鋼業、金属部門として統合分立させた会社です。

また、日立グループである日立電線株式会社を吸収合併し、日立製作所に次ぐ規模となりました。


しかし、2023年を目途にベインキャピタルに売却され、日立グループから離れる計画です。

日立金属を志望する学生は、今後の動きにも注意が必要です。

鉄鋼業界における主要企業の採用動向

鉄鋼業界主要企業の採用動向

日本製鉄株式会社

求めている人材
  • 日本の技術力に誇りをもち、発信していく熱意人
  • グローバルな視点の人

日本の鉄鋼メーカーの強みは高い技術力にあります。そして各鉄鋼メーカーもその技術力を誇りに思っています。

特に日本製鉄はその傾向が強く、日本の製鉄所の底力を世界に発信したいといった前向きな姿勢が受け取られます。


そのため、日本の技術力に誇りをもち、それを形にして発信する熱意がある人は、採用されやすい傾向にあると考えられます。


また、グローバルな視点を持った人も求められています。

グローバルに活躍する日本製鉄は世界の市場を視野に入れ、各国の政策や動向などを敏感に察知し、事業を展開させていかなければなりません。

JFEホールディングス株式会社

求めている人材
  • 向上心がある人
  • コミュニケーションが積極的に取れる人

JFEホールディングスは主に3つの事業を行っています。JFEスチール、JFEエンジニアリング、JFE商事があり、どの会社もグローバルな視点で事業を展開しています。

そして、より高みへと邁進していく熱い思いをもって仕事に取り組む社員が多い傾向があります。


そのため、向上心をもって業務に取り組める人が採用されやすい傾向にあると考えられます。


また、JFEホールディングスでは仕事を行っていくときも、国内外問わず様々な人と接しながら進めていくため、積極的にコミュニケーションがとれる人も重要視されています。

日立金属株式会社

求めている人材
  • 自己変革ができる人
  • 責任感がある人

材料は、ものづくりの常識を根本から変える可能性を秘めています。

日立金属ではそういった可能性を開花させ、産業に大きな変革を与える人材を求めています。

これは、技術者だけでなく社風として、ものづくり社会に影響を与える会社でありたいという姿勢のあらわれだと考えられます。


そのため、自己変革を意識し成長していく人は採用されやすいと考えられます。


冒頭で説明したとおり、鉄は様々な製品の根幹となります。そのため、納期に遅れることなく責任を持って仕事に取り組める人を求めています。

大手鉄鋼メーカーは、製鉄所を各所にもっているため、よ責任感が求められる業界とも言えるでしょう。

鉄鋼業界の採用スケジュール

鉄鋼業界主要企業の採用スケジュール

日本製鉄株式会社の採用フロー

<22年度卒の場合>

プレエントリー

日本製鉄主催イベント

エントリーシート・WEB適性検査または学校推薦書の提出

面接

最終面接

内定

自由応募の場合、エントリーシートとWEB適性検査を行いますが、学校推薦がある場合は、学校推薦書の提出が求められます。

日本製鉄が求人を出している学科、専攻の有無は各大学の事務に問い合わせましょう。

また、学校推薦は理系の学生のみとなっています。


採用スケジュールの詳細は、
日本製鉄株式会社の採用情報から詳細を確認しましょう。

JFEスチール株式会社の採用フロー

<22年度卒の場合>

エントリー

会社説明会

面接

内々定

JFEスチールは総合職採用だけでなく、各製鉄所でのエリア採用もあります。

また、グループ会社も多く、採用スケジュールが異なる可能性もあるので注意が必要です。


採用スケジュールの詳細は、
JFEスチール株式会社の採用情報からマイページに登録して詳細を確認しましょう。

株式会社神戸製鋼所の採用フロー

<22年度卒の場合>

【事務系】

エントリーシート提出

WEBテスト

面談

作文

最終面接

内定


【技術系】

エントリーシート提出

WEBテスト

面談

作文

最終選考

内定

神戸製鋼の採用フローの特徴は作文があることです。

具体的な内容までは公式HPには記載ありませんでしたが、就活サイトには3つのお題から1つを選択し行うようです。


採用スケジュールの詳細は、
株式会社神戸製鋼所の採用情報からマイページに登録して詳細を確認しましょう。

鉄鋼業界のインターン情報

鉄鋼業界主要企業のインターン情報

日本製鉄株式会社

日本製鉄では現在、「文系向けコース」「理系向けコース」「文系・理系共通コース」の3つのインターンシップを行っています。


今回は多くの人が該当する文理共通のインターンについて解説します。


文理共通のコースは、日本製鉄と日鉄エンジニアリングの2社合同の現場社員との座談会が行われます。

就活準備の不安や想いなどを人事担当者や現場社員に相談できるプログラムとなっています。

文系・理系共通コース

開催時期:2021年10月16日

     2021年11月13日

     2022年1月29日

     2022年3月5日

開催地域:WEB

実施日数:1日

応募締切:各開催日の前日

JFEスチール株式会社

JFEスチールのインターンは現在2種類あります。

・世界トップレベルの「ものづくりエンジニア」体感インターンシップ

・「鉄鋼ビジネス体感インターンシップ」5日間

今回は、世界のトップレベル「ものづくりエンジニア」体感インターンシップについて解説します。


「ものづくりエンジニア」体感インターンシップでは、鉄鋼製造プロセスや設備の開発・改善、鉄鋼材料の研究開発などの様々な課題に取り組みます。

実際に会社で働く技術者と同じ職場で、現実の課題に取り組み、「技術者として働く」ことを体験、理解するインターンになっています。

世界のトップレベル「ものづくりエンジニア」体感インターンシップ

開催時期:1月〜2月

開催地域:千葉、神奈川、愛知、岡山、広島

実施日数:1週間程度

日立金属株式会社

日立金属のインターンシップは現在2種類があります。

・【理系限定】職場体験型夏季インターンシップ

・【文理対象】冬季インターンシップ

今回は文理対象のインターンシップについて解説します。


文理対象のインターンは、日立金属の概要説明、工場見学、グループワーク、交流会の流れになります。

グループワークでは、日立金属がどういった点を意識して、製品の製造にあたっているかをディスカッションします。

【文理対象】冬季インターンシップ

開催時期:2022年1月~2022年2月

開催地域:茨城、埼玉、島根

実施日数:1日

応募締切:2021年12月31日

業界研究のやり方

業界研究のやり方


業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解を深めることができます。

業界研究の3STEP


(1)業界全体を知る
国内では、多種多様なビジネスモデルが展開されているため、市場全体を把握するのは難しいです。

特にBtoB企業の認知度は低いですが、優良企業が数多く存在します。

したがって、業界全体の構造を大まかに把握してから整理しましょう。


(2)業界の深堀り
次に業界の深堀りを行います。(1)で業界の構造を把握し、分野分けやビジネスモデル等の特徴などを深く考えていく作業になります。

分類された分野は主に何を取扱い、どのような収益構造となっているのかを調べます。

この作業は、業界の安定性・将来性を考える上で非常に重要なことです。業界研究が上手くいくか否かは、この業界の深堀りを如何に丁寧に行うかにかかっています。


(3)業界の動向把握
最後に業界の安定性・将来性について考えることです。

その業界は何に左右されやすいのか、また何に依存したものなのかを把握し、その根源となる動向を予想してみましょう。

根源となる要因は、経済、感染症、環境問題、食糧問題、テクノロジーなど一次情報に触れるのが困難なものもありますが、二次、三次情報などはネットやニュースを通じて入手できます。

鉄鋼業界の業界研究

鉄鋼業界の業界研究


石油業界についても上記で紹介した3つのステップで分析をしていきましょう。

(1)業界全体を知る

石油業界を研究する際には、冒頭でも説明した高炉メーカー、電気炉メーカー、特殊鋼メーカーに分類すると特徴を把握しやすいです。

高炉メーカー

日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所

電気炉メーカー

東京製鐵、JFE条鋼、大阪製鐵

特殊鋼メーカー

日立金属、愛知製鋼、三菱製鋼

高炉メーカーは大規模工場を所有しており、資本力や影響力も大きく事業展開も多岐に渡ります。

しかし、事業規模が大きい分、新しい取り組みを始めるなど会社の体制を変えるのには労力を要します。

環境問題の観点からの対応が求められていますが、体制の変更には時間がかかると考えられます。


電気炉メーカーは鉄スクラップを主原料とし、高炉工場と比較し必要となる敷地や製造工場の建設費がかかりません。

鉄スクラップが原料のため、環境保護、リサイクルの観点から重要な役割を担っており、高炉メーカーも電気炉への比率を高めるなどの環境対策を講じています。


特殊鋼メーカーは電気炉メーカー同様、鉄スクラップを原料としています。

特殊鋼は普通の鉄鋼よりも、強い、錆びない、硬い、熱に強いといった特徴があり、自動車部品やエンジン材料などに使用されます。


まずはこの3つの分野についてしっかり理解しましょう。

(2)業界の深掘り

国内の鉄鋼業界は中国の鉄鋼メーカーによる過剰生産により苦境に立たされています。

また、米中貿易摩擦による輸出量減や原料の値上がり、国内需要増の見込みが立たないなど苦しい状況が進みます。


その一方で、国内鉄鋼メーカーの生産力は高い水準を維持しています。つまり、国内でも過剰生産の状態になりつつあり、大規模な設備削減を踏み切らないかぎり採算が取れなくなってきています。


そのため、鉄鋼メーカーは国内需要だけでなく海外の需要に目を向けています。今後は特にアジア諸国に向けた需要に応えるための生産体制を築く動向が見られるようになるでしょう。

(3)業界の安定性・将来性について知る

鉄鋼業界は、米中貿易摩擦や原料価格の高騰、環境問題対策などの多くの課題を抱えています。

ここ数年に関しては、先行きが不透明な状態が続いているため、業界構造の抜本的な改革に取り組む可能性があります。


また、デジタル技術も導入されており、AIによる最適な操縦条件の自動調整の導入、高炉内の炉熱温度予測の高度化などが行われています。

さらに、電気自動車などの新たな需要も見込まれ、景気が上向きになる可能性も示唆されています。


鉄鋼はあらゆる製品に使われているため関わる業界も多く、いろんな視点で今後の展開や将来性を考えることができます。

関連する業界やメーカーなどの情報も合わせてチェックするようにしましょう。

鉄鋼業界のES対策・攻略法

鉄鋼業界のES対策

ESのまとめ方

ESを記入する際のポイントは「なぜその会社でなければいけないのか」と「自分の人物像」を明確にすることです。

明確になっていない場合は、しっかりと自己分析および業界研究をしてまとめるようにしましょう。


その後「なぜ○○業界なのか」「なぜその業種なのか」「なぜその企業なのか」をしっかりまとめ、ESに盛り込んで行きましょう。

まずは、この3点を意識してロジカルに説明することが大切です。

鉄鋼業界におけるESポイント

ESでは相手に伝わるかつ一貫性のある文章で伝えなければならないので、まずは結論から書くことをお薦めします。

数あるESの中から読み手が、読み進めようと思える文章にする必要があるので、前半の部分はしっかり考えましょう。


構成例としては

①結論→②動機→③目標と困難→④取組みと結果→⑤人柄→⑥学び

という順序で書くとまとめやすくなります。


鉄鋼業界は、新しいことに挑戦する意欲がある人材、大舞台で活躍できる人材を求めています。

これらを踏まえ、ESに記入する際は「自らの意思で挑戦した経験」「グローバルに活躍したい意志」についてしっかり考えて書くといいでしょう。

ESを見ながら面接する企業もあるので、受け答えができるようにしておきましょう。


自らの意思で挑戦した経験

大きな変革が求められる鉄鋼業界では、常に新たなことに挑戦していかなければなりません。

挑戦するためには、社内の雰囲気や各社員の積極的な姿勢が非常に重要となってきます。


そのため、ESには自らの意思で挑戦した経験について記述するといいでしょう。

ここで重要となるのは「自らの意思」という点です。自発的な意思によって挑戦することで、積極性が養われ能動的に仕事を行うイメージが採用担当者に伝わります。


また、自らの意思で挑戦した経験と併せて、挑戦した結果どのようなことを学んだのかを書けるといいでしょう。

結果よりも学びによって生まれる結果の方が大きいため、採用担当者に好印象を与えることができます。


グローバルに活躍したい意思

大手鉄鋼メーカーは、グローバルに事業を展開しており、グローバルで活躍できる人材を求めています。


そのため、ESにグローバルで活躍したい意思を明確に記述すると良いでしょう。

国内需要が減っていくなかで、外需に対応するためにはどういうことが必要で、自分はどのように活躍できるのかを、具体的に書けるとより良いでしょう。


会社のメリットと自分の強みをマッチさせたESが理想的です。

鉄鋼業界の筆記試験対策・攻略法

鉄鋼業界の筆記試験対策

 

鉄鋼業界の筆記試験は、SPIや玉手箱に類似したオリジナルの試験を実施する企業が多い傾向にあります。

そのため大手のSPI対策本で突破できるレベルなので就活が本格化する前から勉強をしておきましょう。


また、有名筆記試験でなく独自の試験の対策をする場合でも、SPIや玉手箱の一般的に多用されるWEBテストの勉強をしておくといいでしょう。

とりわけ特別な筆記試験を行う企業は、日本国内には多く存在せず、基礎的な理解力や読解力を試される場合が多いです。


買い手市場の時は、企業の採用方針が保守的となり、早期に且つ確実に仕事がこなせる人材を求めます。

そのため、ここ数年以上に能力検査・適性検査は重視される傾向にあると考えられます。早いうちから試験対策にも取り組みましょう。

鉄鋼業界の面接対策・攻略法

鉄鋼業界の面接対策


鉄鋼業界の面接でよく聞かれる質問と回答のポイントを紹介します。

  • 環境負荷が厳しい業界ですが、どうやったら改善できると思いますか。
  • 学生時代にがんばったことは。
  • 10年後、何をしていたいですか。
  • 研究内容を分かりやすく説明。
  • 社長になったら何をしたいか。

環境負荷が厳しい業界ですが、どうやったら改善できると思いますか。

これは鉄鋼業界研究をどのくらい行い、鉄鋼業界をどのように考えているのかを知るための質問です。


鉄鋼業界がなぜ環境負荷が厳しい業界なのかは、勉強しなければ分かりません。

反対に、勉強をしている人であれば、高炉メーカー、電気炉メーカー、特殊鋼メーカーなどの特徴を把握できており、どの炉が環境に優しいのか分かります。

特に高炉メーカーであれば主原料は鉄鉱石や石炭になります。

多くの二酸化炭素を排出しているため、原料を段階的に鉄スクラップに移行するなどの答えや、他の熱源を使い方法を開発するなどを答えられると良いでしょう。


また、原子力を熱源にする、廃プラを熱源にするといった研究も行われているので、しっかりチェックし答えられるようにしましょう。

学生時代にがんばったことは

この質問と「自己PRをしてください」に関してはESで記述した内容を深めていくことが多いです。

こういった質問の本質的なところは、「どういったことに興味をもったのか」「何が自分の武器であるのか」「周りを巻き込めるか」「高い目標に対して工夫をしながら努力できるか」といった、人物像がみられます


自分の人物像についてしっかり把握し、強みについてしっかりアピールできるようにしておきましょう。

研究内容を分かりやすく説明

技術系の職種希望の人には研究内容について質問される事が多いです。

書類提出にも研究内容のレジュメを要求される場合もあるので、研究内容はしっかり把握し答えられるようにしましょう。


また、鉄鋼や金属に関連しない研究をしていても技術系の場合は提出を求められます。そのため、自身の研究を知らない人にも分かりやすく説明できるようにしなければなりません。


特に、学部4年の場合は、研究室に配属され間もないので研究について詳しく話せない人もいます。したがって、就活の前は研究に詳しい指導教員や先輩の話を聞きにいきましょう。

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監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。