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【キリン|面接攻略ガイド】採用傾向から実際に聞かれた質問まで徹底解説!

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面接攻略ガイド

ジュースなどの清涼飲料水やビールなどのアルコール飲料を製造する飲料メーカーは、就活生に人気の業界です。

 

企業数は多いものの圧倒的な採用倍率を誇り、サントリーコカ・コーラキリン伊藤園など大手と呼ばれる企業の難易度は非常に高いです。

 

平均年収は他の業界と比べても高水準で、40代で平均年収が1000万円に達する場合も見られます。企業によって選考の方式や期間も多種多様なため、企業ごとの研究が必須になります。

 

キリンはサントリーやアサヒに並び、清涼飲料水とアルコール両方で圧倒的な売り上げを誇る大企業です。

 

その中でキリンは業界随一の技術力を持っていると言われ、数々の特許を取得しています。その人気を裏付けるように毎年の倍率は400倍を超えるとされています。

 

そのため、選考を突破するための準備は非常に大切になります。選考の流れや過去に聞かれた質問など、重要な対策を行いましょう。

 

本記事では「キリンホールディングスの面接対策」として、採用の傾向や過去にされた質問などを解説していきます。

 

飲料業界やビール業界の「業界研究」「ESの書き方」などは、下記記事を参考にしてください。

キリンの面接の傾向

面接の傾向

キリンでは、グループディスカッション3回程度の面接が実施されます。

 

キリンの一次面接では、志望時に提出するいわゆるエントリーシートの深堀りが中心となり、基本的にはどの業界でも聞かれるような定番の質問が多い傾向あります。

 

特徴として、リーダーシップを発揮した経験課外活動の体験など、自分の経験を引き出される質問が多いので、論理的に分かりやすく説明できるように自分の言葉をまとめておきましょう。

そしてその経験がどのように仕事に活かせるのか、自分の個性をアピールすることを意識しましょう。

 

二次面接以降は、キリンが第一志望である理由や、なぜ他社よりもキリンが優れているのかなど、より志望度、熱意を確認される質問が多くなります。

飲料業界は人気業界のため、大手を同時に志望する人がほとんどです。その中でもキリンに対する志望度、なぜキリンなのかという点を自分の中で明確にして臨みましょう。

 

そのためには、それぞれの企業に対する研究をしっかり行い、他の大手とどのように異なるかを説明できるようにしておく必要があります。「キリンでなければならない理由」がうまく担当者に伝われば、それだけで一気に評価が上がります。

 

また、飲料業界はコロナウイルス流行前と比べて95%ほどの売り上げとなっており、現在の脱コロナの風潮に合わせて、売り上げが上昇傾向にあります。

今後の世界的な経済復興の流れにのって、飲料需要も伸びていくことが想定されるので、今後企業をさらに盛り上げられるような考えやアイデアが求められます。

キリンが求めている人材

求めている人材

キリンの求めている人材
  • 熱意を持って仕事に取り組み、自らの業務、会社に誇りを持つことができる人物
  • 消費者の方々への感謝を忘れず、誠心誠意貢献できる人物
  • 様々な視点を持ち、より広い視野から物事に取り組むことができる人物

引用:KIRIN|新卒採用情報

 

これはキリンの採用ページに掲載されている「キリングループの求める人財像」です。キリンでは、グループ共通の価値観として「熱意」「誠意」「多様性」の3つを掲げています。

 

飲料メーカーの業務においては、自社の商品に対する理解が重要視されます。

消費者の生活に不可欠で、安心安全が求められる商品のため、各企業の強みや他社にないポイントを把握して説明できる力が要求されます。

 

そのため、業界についての広い知識と飲料の売り上げなどの細かい知識を調べ、説得力のある説明をできるようにしましょう。

キリンの面接攻略法

「熱意・誠意・多様性〈Passion. Integrity. Diversity.〉」。この価値観に共鳴できるかどうかが、「キリングループで活躍できるか」の最初の分かれ目だと思います。さらに言えば、これらの価値観を理解するだけでなく、業務を通じて発揮していくことが重要です。

(中略)

立ち止まり、苦しみながら考えに考え、自分なりのアウトプットにたどりつく。そんな経験があるかないかで、その人の成長が大きく左右されるように思います。ここだけの話ですが、私も最終面接では「自分で考え抜ける方かどうか」も気にするようにしています。同じことを話していても、ほかの誰かの意見なのか、きちんと汗をかいて自分で出した答えなのかは、自然とにじみ出るものですから。
キリンホールディングス 人事総務部長 濱 利仁

引用:人事総務部長からのメッセージ

 

これはキリンの人事総務部長のメッセージです。このメッセージから、自分の中で意見を持って、自分の考えを自分の言葉で伝えることができるかが重要視されていることが分かります。

 

このメッセージを参考にしながら、実際に面接を受ける際には以下の2点を意識しましょう。

自分の言葉で伝える

キリンではそこまで奇をてらった質問や、他企業と大きく異なる質問は見られません。しかし、似たような質問が多いからこそ、自分の意見をしっかり主張し、他の就活生との差別化を図る必要があります。

 

オーソドックスな面接であるということは、それだけ回答が伝わりやすいか、説得力があるかが重要視されます。

日頃から様々な事柄に対して自分なりに考え、それに対する反論も考慮しながら自らの意見に説得力を持たせる練習をしていきましょう。

同じ内容を話すにしても、二、三質問をして黙ってしまうようでは、自分の意見がしっかりしていないと見なされてしまいます。

 

なぜキリンを選んだのかという質問も、それは〇〇でも同じだよね、と突っ込まれることまで考えて、個性ある意見を用意しておきましょう。

キリンでやり遂げたいことを具体的にイメージする

自分が「実際に入社したあとに何をやりたいのか」明確にする必要があります。

清涼飲料に携わりたいのか、酒類がいいのか、その中でどのようなことをしたいのか。この辺りがしっかりしていなければ、芯のある就活生とは言えません。

 

「自分の自由な発想で商品開発に関わりたい」や「他の人とは違う視点から宣伝を行いたい」など、求める人財に即した上で、リーダーシップをアピールできるようにしておきましょう。

 

また、やりたいことだけを語るのではなく、予想される課題どのようなメリットがあるのかまで考えておけば、自分の意見として高い評価が得られると思います。

 

実際の質問でも「清涼飲料とアルコール飲料どちらに携わりたいか」などが聞かれているので、自分は何を目的にキリンを志望しているかをいま一度はっきりさせておきましょう。

キリンで実際に聞かれた質問

実際に聞かれた質問

実際に聞かれた質問
  • 志望動機
  • 学生時代に頑張ったことは何ですか
  • どのように困難を乗り越えましたか
  • 周りからどういう人間だと思われていますか
  • なぜGDを通過したと思いますか
  • キリンから内定が出たら就活をやめますか
  • 上司と意見が食い違った時にどう対応しますか
  • キリンの強みと弱みを教えてください
  • 入社したらどの部署でどのように働きたいですか
  • 酒類と清涼飲料水、どちらに携わりたいですか

面接での回答時間は1分程度が良いとされています。簡単な質問に対しては30秒程度を目安となります。

 

1分で話すことができる文字数は約300字程度。面接対策として文字に起こす場合は、300字を目安に考えると良いでしょう。質問内容によっては、1分以上かけてしっかりと説明する必要がある質問も多くあります。

 

臨機応変に対応することはもちろん、面接対策を行う際には1分の時間間隔を身につけることも大切です。

 

実際に聞かれた質問の中から、今回は3つの質問について回答例と併せてポイントをご説明します。

なぜGDを通過したと思いますか

<回答例>

私はグループディスカッションにおいて、初対面の人々で組むグループでどれだけ円滑なコミュニケーションをとれるかを強く意識しました。率先して司会の役割を引き受け、なるべく議論が停滞しないように場を取り持ったり、固くなりすぎない雰囲気を促して発言しやすい環境を整えました。

また発言が偏っては、多角的な視野からのアイデアが生まれないため、何か言いたげにしている人のサインを見逃さないこと、どんな意見でも否定からは入らないことなどに気を配りました。

結果的に全員が積極性を持って話し合いに参加し、ユニークなアイデアを発表することができたため、その点が審査の方に評価していただけたのではないかと思っています。(298文字)

 

まずは一番初めに簡潔に意見をまとめましょう。そして、実際にどのような動きをしたかを分かりやすく話していきます。自分がその動きをしたことで最終的にどうなったか、それが通過できた理由であると論理立てて話します。

 

この質問では、自分自身をどう評価しているかを問われていると考えられます。自分がGDで意識していたこと、他の人とは違った動きを心がけていたことをアピールできると良いでしょう。

上司と意見が食い違った時にどう対応しますか

私は上司に反対されたからという理由で自分の意見を引っ込めてしまうのは、自分のためにもチームのためにもならないと思っています。

お互いの意見には明確な軸や根拠が存在するはずなので、衝突したから諦めるのではなく、対話の中で納得のいく着地点を見つけたり、相手の意見をしっかり認めたうえで自分の意見を取り下げるなど、円満に解決する方法を見つけることが重要です。

実際に塾講師のアルバイトでも授業方針や新人育成についてなど、先輩と意見が食い違うことが何度もありましたが、しっかりと話し合いを行うことで雰囲気が悪くなって終わることはありませんでした。当時の経験からも立場に囚われて萎縮してはいけないということを学んだため、上司との食い違いを恐れないで意見を出すことが大切だと考えました。

(336文字)

 

こういった質問は、キリンの求める熱意や多様性に関わってくると考えられます。熱意のある自由な発想や異なる視点を持っていることを示せるチャンスであると考えましょう。

 

自分の実体験を取り入れることで、意見に説得力を持たせることができます。また感情論に走るのではなく、あくまで上司と意見が対立しても論理的に、相手の意見を踏まえた上で、自分の意見を主張できるということをアピールしましょう。

酒類と清涼飲料水、どちらに携わりたいか

私は清涼飲料水に携わりたいと思っています。理由は、子供から大人まで多くの年齢層の人に身近に感じてもらえる商品を開発したいからです。

私は中学生の頃から午後の紅茶が大好きで、今でも喉が渇けば手に取ってしまうくらい、長くお世話になっています。

多くの人が紅茶のペットボトル飲料といえば「午後の紅茶」と言うであろう『強いブランド力』、ソルティライチやキリンレモンのように親しみやすく、『頭に残る商品名』、そして子供から大人まで幅広い層が楽しめる『飲みやすさ』の3つに魅力を感じます。

35年以上愛され続けている「午後の紅茶」のように、小さい子供から、大人まで誰もが手に取れる。私もこのような商品に携わり、今以上に多くの人に手に取ってもらえる身近な商品の開発に挑戦していきたいです。(335文字)

 

この質問は、入社後にどんな業務をしたいのかを確認すると同時に、自分の意見をしっかりとした理由と共に説明する力を求められています。

 

自分が何を思ってキリンを志望したのか、そして入社後にやりたいことについて具体的なイメージを持って、印象に残る意見を言えるようにしておきましょう。

面接前にチェックすべきこと

面接前にチェックすべきこと

キリンの新卒情報

採用職種

技術職コース
販売する製品そのものの開発や改良が主な業務になり、技術的な専門性が非常に高いです。(基礎研究コース、応用研究コース、薬事コース、生産・品質保証・技術開発コースに細分化されます)

事務営業コース
製品の販売促進のため、営業や事務作業が主な業務になります。

(デジタルICT戦略コース、事務営業コースに分かれます)

※キリンホールディングスでの一括採用

筆記試験

あり

東京のオフィスで受験する形です。時間は30分程度

※年度によって変わっている場合がありますので、最新の情報をご確認ください。

面接

GDと3回程度の面接

GDは、就活生5人に対して面接官2人という形で行われ、その後に就活生1人ごとでの面接が3回あります。

事業内容

・酒類や飲料の販売により、人々を満足させる「食領域」

・健康飲料を通した病気の予防や健康の維持「ヘルスサイエンス領域」

・新薬の創出による「医領域」

引用:キリンの事業領域

 

「食領域」では最も身近な、午後の紅茶やキリンビールなど飲料の販売によって多くの人々の日々を満足させることが主な事業内容になります。

 

「ヘルスサイエンス領域」では微生物や乳酸菌などの研究を通した健康の増進によって、病気の予防など社会に置ける課題の解決を目指しています。

 

「医領域」はキリンビールの元医薬部門が前身となって誕生した協和キリンが担う、新薬の開発によって人々の生活に豊かさをもたらす領域です。最も新しく、今後も伸びていくことが予想されます。

 

ここ数年で、キリンは独自開発した「プラズマ乳酸菌」を軸とした健康関連事業に力を入れています。

実際に、健康関連事業の設備投資にキリン設備投資額の6割にあたる600億円をかけており、ビール事業よりも力を入れていることが分かります。

 

「iMUSE」というサプリメントを大々的に売り出したり、「生茶」などの飲料商品やヨーグルトにも「プラズマ乳酸菌」を取り入れて、浸透を図っています。

無味無臭である乳酸菌を活かして、「森永製菓」とも連携し、いずれは「プラズマ乳酸菌」を素材として、国内外に売り込んでいく計画を立てています。

 

コロナ禍において、爆発的感染力に対する恐怖が世界中に蔓延しており、多くの人が身近なところから健康志向に走るようになり、食品や飲料においても「健康」「免疫」がトレンドになっています。

参考:キリンの事業領域

 

ポイント☝

キリンの技術力を用いて、健康関連の事業に力を入れていることは押さえておきましょう。

キリンの社風

キリングループでは最近、史上最年少の執行役員が誕生しました。「一番搾り」のリニューアルと「本麒麟」を大ヒットに導いた、中途入社の社員です。経歴や年齢に関係なく、果敢にチャレンジし、成功を収めれば大きな評価が待っている。そんないまのキリングループを象徴する出来事ではないでしょうか。もちろんその扉は、これから入社する方にも大きく開かれています。

引用:採用担当のメッセージ

 

キリンは年齢やキャリアに関係なく、様々なことにチャレンジすることができる企業です。

社内の風通しもよく、良いアイディアが生まれれば取り入れてもらうチャンスになります。それが成功すれば、誰でも高い評価を得ることができるため、挑戦意欲の高い人、周りと一緒に自分を高めて行きたい人には向いていると言えます。

 

実際にキリンに入社した新人の方々の座談会のページを見ていると、雰囲気が良く、何事にもチャレンジできる環境が整っていることが分かります。

 

伊藤日奈さん
キリンHD 情報戦略部

 

KIRINの人は、本当に相手をよく見て接しているんだなと思います。それはもう、就活中からそうですね。私はKIRINの「熱意、誠意、多様性」という価値観にまず惹かれたんですが、人がまさにそれを体現している印象でした。デジタル系の職種なので面接ではスキルの話が中心になるのかと思ったら、「どんな意思とともにITを使ってきたか」「ITにどういうビジョンを持っているか」という、人となりやポテンシャルをすごく深掘りしてもらったことを覚えています。

KIRINはエントリーシートを読み込んだうえで、一人ひとりの内面を見てくれている。表面的ではなくて、本質を知りたいんだという面接の仕方。ただ、その時も僕はちょっとまだ疑っていたというか(笑)、面接だからそう見せているのかもしれないと、どこかで思ってた。すごいのは、入社しても印象がまったく変わらないところだよね。

安井達哉さん
メルシャン 首都営業部

伊藤奈々さん
キリンビバレッジ
湘南工場 SCM担当

うまくいかなくて落ち込んだ時に上司や先輩に相談すると、1時間かかろうが、しっかり話を聞いてもらえる。何に悩んでいるのかをこっちがうまく説明できなくても、先回りして言語化してくれる。あの時の、ちゃんとわかってもらえているんだ、私には味方がいるんだという感覚は心強かったな。

年齢の離れた上司も多いけど、第二の父、母といってもいいくらい頼ってます(笑)。

伊藤日奈さん

引用:KIRIN|新人座談会

 

この他にもキリンのホームページでは社員紹介充実しているため、実際の業務や実績について詳しく知るためにもぜひ目を通しておきましょう。

キリンの採用実績

採用倍率

男性 女性 合計
2021年度 64名 57名 121名
2020年度 59名 44名 103名
2019年度 44名 30名 74名

 

キリンの採用倍率は公式には公表されていません。

例年の採用人数は100人前後となっており、就活サイトの登録人数等から推測すると倍率は400~800倍程度とかなり高い倍率であることが予測できます。

 

就活生からの就職人気ランキングでは食品部門で、「サントリーグループ」「味の素」「明治グループ」に次いで4位となっています。

 

採用大学

2021年度の採用大学は下記の通りです。

早稲田大学、慶應大学、明治大学、立教大学、同志社大学、一橋大学、神戸大学、九州大学 など25校

採用大学を見ると、ほとんどが国立、上位私立大学からとなっています。また技術職コースの採用はほとんどが理系の院卒からとなっています。

基本的な対策を怠らず、自分の意見を自分の言葉で!!

徹底した面接対策をしよう

キリンの面接はオーソドックスな質問が多く、ユニークな質問や企業と関係ない話題を聞かれることは少ない傾向にあります。そのため、限られた質問の中で自分の人間性を発揮することが重要になります。

 

キリンでは自ら挑戦し、主体的に行動する人財を求めています。グループディスカッションや面接において、自分らしい視点、意見を意識して、自らのチャレンジ精神をアピールしましょう。

 

特徴的な選考内容がない分、周りの就活生と大きな差が生まれにくく、業界研究や面接対策の結果が如実にあらわれます。基本的な対策を徹底的に行い、関連するニュースや情報をチェックしておきましょう。

監修者画像

監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。